犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

ソウルの飲み友達

2018-12-19 23:22:52 | 飲む

 26年ぶりに「完全帰国」したKさんと、少し早目の忘年会をしました。

 K
さんは、一時期、韓国の大学で、外国人に韓国語を教えていたことがあります。韓国で日本人が外国人相手に韓国語を教えたことがある人なんて、Kさん以外にいないかもしれません。そのとき、初めてのクラスの生徒に、Sさんがいました。Sさんは韓国語を習得したあと、韓国の大学院で幼児教育を勉強。私を含めて、ソウルでよく飲んだものでした。

 そのSさんが、Kさんの帰国を聞いて、仙台から会いに来るというのです。

 場所は、Sさんのリクエストで、新大久保の羊の串焼きの「千里香」。朝鮮族がやっている店です。

 待ち合わせ場所に少し遅れて現れたSさん、まだホテルにチェックインしていないということで、いったん店でビールの乾杯をしたあと、ホテルに行きました。

「この近くなの、ホテル?」

「ええ、1泊4000円のところを見つけたので」

「そりゃ安すぎる。怪しいね」

「寝るだけですから」

 注文した串焼きを焼いている途中で、ビールが空きました。

「やっぱり韓国焼酎でしょう」

「アジュンマ、チャミスル ハナ(チャミスル1本)」

 この店は、日本語、韓国語(朝鮮語?)、中国語が通じます。

 ところが出てきたチャミスルは常温。

「チャガウンゴオプソ?(冷たいのないの?)」

「チャンカンマニョ」(ちょっとまってください)

 S
さんが店に戻った直後に、冷たいチャミスルが出てきました。

「なんだ、あるんじゃん」

「ああ、さっき店の人がダッシュしてたのにすれ違いましたよ」

「冷たいのを買いに行ったのか、ハハハ」

 S
さんが故郷仙台に帰ったのは2011年初め。その直後に東日本大震災が襲い、Sさんも被災しました。

 結局、学業を続けることをあきらめ、家業の電器屋を継ぐことに。

「最近は土木もやってますよ。とにかく金稼がなきゃならないから」

「苦労してるね」

 Kさんは認知症のお母さんの介護、私は妻の介護、三者三様です。

 話題は、昔飲み歩いたディープ韓国の思い出に。

「カリボンドンはまだ健在?」

 ソウル南方の朝鮮族集住地です。

「あそこで中国式の犬鍋食べたね」

「次に集まるときは韓国にしましょうか」

「いいですね。タイや台湾でもいいよ」

「そうしよう!」

 酔っ払い特有の非現実的な会話で盛り上がります。

Y君も呼ぼう」

 
 Y
君というのは、Kさんのもう一人の教え子です。私が初めて会った当時は大学生でしたが、生協に就職、結婚もして、子どもがいるとのこと。今日も声をかけたのですが、年末で忙しくて来られなかったのが残念です。

 二次会は確かワバーに行ったと思いますが、定かではない。大いに盛り上がり、再会を期して最終電車に乗り込みました。


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