犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

ダンゴムシとワラジムシ

2023-04-25 21:23:28 | 言葉
写真:丸まったダンゴムシ(Wikipedia)

 2歳の孫娘が、最近、虫に興味を持ち始めました。

 アリとか、クモとか、カタツムリなど。

 昨年の夏は、セミの抜け殻も触れなかったのに、ダンゴムシを指でつんつんしたりしています。

私「ダンゴムシって、汚いんじゃない?」

娘「そんなことないと思うよ」

私「犬のうんちに群がってたりするよ」

 昨年まで飼っていた犬は、庭で用を足していました。うんちを処理し忘れて、雨が降ったりしたあと、そこにダンゴムシがいっぱいたかっていたのを見た記憶があります。

娘「それは便所虫でしょう?」

私「便所虫って、ダンゴムシの別名じゃないの?」

娘「違うよ。便所虫は丸くならないし」


 次女と会ったときに聞いてみると、便所虫というのはダンゴムシではなくて、ワラジムシのことだということです。

次女「そんなの業界では常識だよ」

 次女は保育科を出て、幼稚園と保育園、合わせて10年以上のキャリアがあります。「業界」というのは、「保育業界」です。

 調べてみると、ダンゴムシとワラジムシは、同じワラジムシ目に属し、足の数も14本といっしょ。ただし、ワラジムシは丸くならないんだそうです。


写真:ワラジムシ(Wikipedia)

 便所虫は、「便所に多く生息する虫の俗称」で、「地域や個人によって指し示す対象の虫が異なる」ということですから、人によって(私もそうですが)、ダンゴムシも含めて便所虫と呼んでいる人がいるかも。

 ちなみに、ワラジムシは韓国語では、チュイミョヌリ(쥐며느리)、直訳するとネズミの嫁。中国語(漢方)でダンゴムシを「鼠婦」というそうですから、そこからきた言葉でしょう。

 ダンゴムシのほうは、コンポルレ(공벌레)、直訳すると玉(球、ボール)虫。なるほど。

 ただ、日本語のタマムシは、ダンゴムシとはまるで違って、メタリックグリーンの美しい色の虫。


写真:タマムシ(Wikipedia)

 「玉虫色の表現」といえば、「どのようにも解釈できて、はっきりしないこと」(三省堂国語辞典)。

 日韓基本条約の

「1910年8月22日およびそれ以前に締結されたすべての条約および協約はもはや無効であると宣言された」

などという文言は、さしずめその典型でしょう。

already null and voidの解釈

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