朝ドラ、「舞いあがれ」で投資家である舞のお兄ちゃんが「インサイダー取引」疑惑とテレビに報じられ、大騒ぎになりそうな気配です。
インサイダー取引というのは、会社の関係者が内部情報をもとに株を売買し、利益を上げること。
私がある出版社で編集者だった1980年代後半、ちょうど「インサイダー取引」が話題になっていたこともあり、インサイダー取引に関する本を企画・出版したことがあります。
日本がバブル経済に沸き、ブラックマンデーで株価が暴落した直後のことでした。
私たち家族もバブルの時は株に投資をしていました。元手は亡くなった父の遺産です。
母はある銀行系のファイナンス企業につとめていて、株についてそれなりに知識があった。NTTの株が売り出されたときは、家族全員の名義で申し込み、そのうちの一つが当たって、NTT株は一時、ずいぶん上がりました。
あるとき、母が、
「耳よりの話があるの」
といって、話してくれたことには、ある週刊誌で毎週、「今週の値上がり株」というような人気記事があり、週刊誌の発売前に、どの株が取り上げられるか教えてくれる人がいる、というんですね。
「必ず上がるのよ」
と母は言っていました。
そのとき私はインサイダー取引についての知識はありませんでしたが、あとから振り返ると、インサイダー取引といわれてもしょうがないのではないかと思います。
母がその情報をもとに、実際に株を売買し、利益をあげたのかどうかわかりません。
今は母も、またそのとき母といっしょに株に夢中になり、信用取引までしてブラックマンデーで大やけどをした兄も鬼籍に入りました。
朝ドラを見ていて、そんなことを思い出しました。
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