写真:札束入り封筒
今、ニュース番組では、フィリピンの刑務所にいる日本人の囚人たちを、日本に強制送還するかどうかの話題でもちきりです。
最近日本で起きた強盗事件、強盗殺人事件を、遠隔で指示していたのが、これらの囚人たちらしいのです。
報道によれば、囚人たちは、刑務所内で所持が禁じられているスマホをもっていたり、特別に快適な部屋を与えられていたりするそうです。
なんでそういうことが可能かというと、囚人たちが警察(刑務官?)に賄賂をやっているからです。
「真の問題は、フィリピンの警官や刑務官の収入が低いことです。だから賄賂が横行するんです」
ニュースキャスターはそう説明しています。
ここで思い出したのが、韓国の「先生の日」における賄賂の慣行。
韓国では、毎年5月15日(ハングルを創製したという世宗大王の誕生日)が「師匠(先生)の日」とされ、各種の行事が行われます。
そして、この日に保護者は生徒に「寸志」と書かれた「封筒」をもたせ、先生に渡します。封筒の中身は「現金」です。目的は、上級学校進学のための書類(内申書)にいいことを書いてほしいから。
封筒はみなが渡しますから、自分の子どもだけ贔屓してもらうためには、他より多くの中身が必要です。それで、金額は年々エスカレートします。
私が韓国にいた2000年前後、この「寸志」の慣行が社会問題化していました。
封筒先生
知り合いの出版社社長はこの慣行を嘆いていましたが、
「真の問題は、学校の先生の給料が安いことです」
といっていました。
韓国の学校の先生は、上級学校に行くほど高く、大学教授はけっこうもらうけれど、特に小学校教師は薄給。自分の生活のために、封筒をもらったり、要求したりするんだそうです。
あれから20年。韓国の学校の先生の給与がどうなっているのか、「封筒文化」がどうなっているのか、最近の状況はわかりませんが…。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます