写真:非常戒厳宣布を伝える韓国のテレビ報道キャプチャー
12月3日の夜10時半、韓国で「非常戒厳」が宣布されたというニュースが、ネットで速報されました。
(非常戒厳? 北が南侵を開始したか?)
でも、戦争が起こったというニュースはない。
(どういうこと?)
尹錫悦大統領の談話を見ると、だいたいこんな感じ。
政権発足後、国会が22件の政府官僚の弾劾訴追を発議した。判事を脅かし、多数の検事を弾劾するなど司法業務を麻痺させ、行政安全部長官の弾劾、放送通信委員長の弾劾、監査院長の弾劾、国防長官の弾劾の試みなどで、行政府まで麻痺させている。共に民主党は、予算までもひたすら政争の手段として利用している。国政は麻痺した。大韓民国の憲政秩序を踏みにじり、国家機関を撹乱させるもので、内乱を企てる明白な反国家行為だ。今、韓国国会は犯罪者集団の巣窟となり、立法独裁を通じて国家の司法行政システムを麻痺させ、自由民主主義体制の転覆を図っている。
国民の皆さん、私は北韓(北朝鮮)の共産勢力の脅威から自由大韓民国を守り、韓国国民の自由と幸福を略奪している破廉恥な従北反国家勢力を一挙に撲滅し、自由憲政秩序を守るために非常戒厳を宣布する。私はひたすら国民の皆様だけを信じて、身命を捧げて自由大韓民国を守り抜く。私を信じてください。
少数与党の国会、低い政権支持率で、自分のやりたい政治ができない。それで「非常戒厳」を宣布して、野党政治家を逮捕しよう、とことのようです。
戦争が起こったわけでもないのに「非常戒厳」とは…。
常識では考えられない暴挙です。
韓国はどうなるんだろう?
とても不安でしたが、所詮ナメナラ(남의 나라、よその国)の話。一晩中寝ずに推移を見守るはずもなく、12時過ぎに就寝しました。
翌日、朝6時頃に起きて早速ネットをみると、非常戒厳は解除されていました。
宣布から約6時間後、4日未明の午前4時半ごろに、尹錫悦大統領は「非常戒厳」を解除し、国民に謝罪しました。
(いったい、何だったんだろう?)
その日の午後、私は韓国と回線を結んで、オンライン会議がありました。
しかし、会議では、この国家緊急事態が話題になることもなく、いたって平静でした。
政界は大騒ぎでしょうが、市民生活にはほとんど何の影響もないようです。
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