犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

豪雨/暴雨/長竿雨

2022-06-10 23:59:00 | 韓国の漢字語
写真:韓国で大雨が降るとしばしば道路が冠水します。

 韓国語で大雨は큰비(クンビ、大きい雨)とか、폭우(ポグ、暴雨)などと言います。

 天気予報などでは、호우(ホウ、豪雨)ということもあります。豪雨は日本語と同じです。

 でも、豪雨は和製漢語で、ピンとこないので、使わないほうがいい、という意見もあります。

中央日報 2020年7月20日(リンク、韓国語)

[韓国語を正す]大雨と長竿雨

 梅雨前線が再び北上し、地域によって雨がたくさん降っている。一部の地域には豪雨警報や豪雨注意報が発令された。韓国でもかなりの被害が出ているが、ひどい水害の経験がある中国や日本に比べればまだましだ。

 梅雨の時期によく聞く言葉が「豪雨」「集中豪雨」だ。豪雨ははげしく降る大粒で大量の雨を意味する。12時間に80mm以上降るとき豪雨注意報が、150mm以上降るとき豪雨警報が出される。集中豪雨は1時間当たり30mm以上の雨をいう。

 これらは命と財産を奪いかねない雨量についての用語だ。しかし、重要な用語にもかかわらずあまりピンとこない。「ホウ(豪雨)」にはよい友だちを意味する「ホウ(好友)」、ちょうどいい時に程よく降る雨を意味する「ホウ(好雨)」のように、ハングルでは区別できない同音異議の漢字語がかなりたくさんある。

 これらの用語に実感が湧かないのは、何よりも日本で使う言葉をそのまま持ってきたからだ。「豪雨」、「集中豪雨」は、韓国でもともと使っていなかった和製漢語だ。そのため言葉自体、ピンとこないのだ。以前から私たち韓国人が使ってきたのは「クンビ큰비(大雨)」、「チャンデビ장대비(長竿雨)」、「チャッタルビ작달비(どっさり雨)」だ。これら純粋な韓国語は、どれほど多くの雨が降るのか、はるかに実感できる。

 別に和製漢語だからというわけではなく、よりわかりやすい言葉を使うほうがいいという意味で、これらの純粋な韓国語を使うよさそうだ。国立国語院も「豪雨」や「集中豪雨」を、「大雨」「長竿雨(どっさり雨)」に言い換えることを勧めている。


 장대は韓国の固有語で「竿」のことですが、のほうは漢字の「長」の韓国語読みなので、장대비が「純粋は韓国語」と言えるのかはちょっと疑問。

 大粒の雨を、韓国語でクルグンビ(굵은 비、太い雨)というので、大雨を長くて太い竿にたとえているのかもしれません。

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