韓国では通常,漢字を使いません。もっぱらハングルオンリーです。
でも,韓国語の語彙の中には漢字語が多い。
学校のお勉強に必要な単語(科学用語など)は特にそうです。そのため,韓国の子どもたちの間では漢字教育が盛ん。
では,どのように漢字を覚えるか。
韓国の漢字は原則として1文字1音です。日本語の場合,「音読み」以外に「訓読み」というのがありますから,訓読みを覚えることで漢字の「意味」が覚えられます。しかし,韓国の漢字の読みは「音読み」しかありませんので,「読み」とは別に「意味」を覚えなければなりません。
たとえば,「月」なら韓国語で「つき」を表すタルと,音を表すウォルを続けて「タル・ウォル」と覚えます。
同様に,
「火」は「プル・ファ」
「水」は「ムル・ス」
「木」は「ナム・モク」…
ただ,漢字の意味は名詞に限りません。動詞や形容詞の場合もあります。
たとえば,「食」の意味は「たべる」。韓国語ではモクタです。この場合「モクタ・シク」とは言わない。動詞のほうをㄹ形に活用させて,「モグル・シク」というふうに覚えます。
形容詞も同様で,「美」(アルムダプタ)は,「アルムダウル・ミ」と覚える。
この前の出張で,ホテルのそばのコンビニに水を買いに行くと,いつもの「三多水(→リンク)」は売り切れており,その代わりお菓子メーカーのヘテから出ている「ペオナルス」というミネラルウォーターを売っていました。
表側はハングルのみで「빼어날수」,裏側は漢字混じりで「빼어날水」。
ペオナダというのは韓国語で「すぐれた」という意味です。
そして,「ペオナルス」というのは,少し漢字を知っている人ならピンと来るように,「秀」という漢字の意味・音です。
秀という漢字を覚えるとき,韓国人は「ペオナルス」と覚えるのです。
この商品名は,「秀」と「水」が同じ音であることを利用した,掛詞になっているのですね。
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ハングルで読んだり聞いたりしたときに
頭の中に漢字が勝手に浮かんで来てしまいます。
漢字テストみたいに・・
漢字語だらけの新聞の社説は,固有語ばかりの童話よりよっぽど簡単に感じられますよ。
地名でタルドンネがなぜ月なのか?と思ってましたが、月はタルとウォルの読みがあるのですね。
プルコギは火でムルキムチは水なんでしょうか?
プルコギは「火+肉」、ムルキムチは「水+キムチ」です。
ムルキムチ、日本では出すところが少ないですね。急に食べたくなりました。