帰路の飛行機。再び,映画鑑賞の時間がやってきました。最新のビデオシステムだと,どの映画も最初から見られるのですが,今回乗った飛行機のシステムは旧式。放映時間が一律なので,途中から見ることになります。映画の種類は往路と同じ。仕方なく,まだ見ていないものを探す。
選んだのは「純情漫画」という韓国映画。韓国語の音声に,日本語の字幕がつきます。途中から見始めたので,筋がよくわからず,終わったあとまた最初から見ることに。
内容は,現代韓国のありふれた若者の恋物語を軽いタッチで描いた佳作,といったところ。韓国内で2008年に封切られ,相当な観客動員数を記録したそうです。
2回目を見ているとき,音声の韓国語と字幕の日本語が微妙に違うことに気づきました。誤訳なのか,意訳なのか…。そこに注目して見るとなかなか興味深かったので,結局,成田に着くまでに,つごう3回見てしまいました。同じ映画を,時間を置かずに3回も見たというのは生まれて初めてです。
帰国後に調べたところによると,原作はネットに連載された漫画。カンフルという漫画家の作品です。連載が終わるころには,一日に200万アクセスを集めていたというほど人気があったそうです。同じネット発ということでは,日本の「電車男」に似ている。内容も,恋愛に慣れていない若者の不器用な恋,といった感じで,通じるところがある。最近,韓国でも「草食系男子」が増えているそうですが,主人公のヨヌはそんなタイプです。
あらすじを紹介すると…。
市役所勤務のヨヌ(30歳)は,最近引っ越したマンションで一人の女子高生(スヨン)に出会い,エレベーターや通勤の地下鉄で顔を合わせるうちに言葉を交わすようになる。一方,同じ市役所に公益勤務(兵役代わりに公共機関で働くこと)で来ているスク(22歳)は,地下鉄のホームで旧式のカメラを手にした美人の女性(ハギョン,29歳)の憂いを帯びた姿に心を惹かれる。
この二組の,歳のやや離れた男女の恋愛が同時進行で進むのですね。
スヨンは父親が失業で家を出てしまい,母子家庭。まもなく成人という歳で,恋愛に好奇心いっぱい。一方,ヨヌは幼いときに両親を亡くし,平凡につましく生きてきた。これまで恋愛には縁がなく,女性とつきあう自信もない。
もう一つのカップルのスクは,血気盛んな「肉食系」で,韓国男性らしく,気に入った女性に猛烈にアタックをかける。相手のハギョンは,最近亡くした彼氏を忘れることができず,スクを相手にしない。
その後,ヨヌは,風邪を引いて寝込んでいるときにいろいろとスヨンに世話を焼いてもらったりして,スヨンの屈託のない明るさに次第に心を動かされる。
ハギョンは,元彼の思い出に区切りをつけるため,カメラ(元彼からもらったもの)を市役所主催の市民バザーに寄付してしまう。その寄付を受け付けたヨヌは,スヨンがカメラをほしがっていたことを思い出し,バザーに出さずにスヨンにプレゼントする。中に残っていたフィルムを現像すると,ハギョンが撮っていた元彼との思い出の場所が出てくる。そのなかには,バザーに古着をたくさん寄付してくれた洗濯屋さんも写っている。
スクは,ハギョンから聞いた元彼の名前を市役所の住民台帳で調べ,最近死んだことを知る。一方,ヨヌもまた,市民バザーで世話になった洗濯屋さんが店を閉めると聞いて引っ越しの手伝いに行ったとき,亡くなった息子のアルバムから,ハギョンがその亡くなった息子の恋人だったことを知る。
すべての事情を知ったスクは,ハギョンに何も言わずに去ろうとする。
ヨヌは,心機一転して家の大掃除をするうち,クーラーの上にそっとおかれたスヨンからのプレゼントを見つける。看病に来てくれたときに残していったものらしい。そしてスヨンの母親の反対にもかかわらず,本気でつきあってみようかと心を決めたスヨンは,18歳になり住民登録証の申請に市役所にやって来たスヨンに,恋を告白する。
一方,ハギョンが元彼への思いを断ち切り,市役所にスクを訪ねてきたとき,スクは「公益勤務」を終え,すでに市役所にいなかった。ヨヌはハギョンに「地下鉄で帰ってね」と言葉をかける。そして,ヨヌから連絡を受けた(らしい)スクは,出会いの場でもある地下鉄のホームでハギョンに再会する…。
二組のカップルがそれぞれ新しい展開に入ったところで,映画は終わる。韓国の映画にしては珍しく,激しい展開もなく,臭い台詞もなく,しみじみとした余韻を残して終わります。
登場人物も少なく,シンプルな構成ながら,あらゆる出来事,品物,台詞などが緻密に伏線として構成されており,よくできた作品だと思いました。
ま,3回も見たから気づいたという部分も多いですが。
選んだのは「純情漫画」という韓国映画。韓国語の音声に,日本語の字幕がつきます。途中から見始めたので,筋がよくわからず,終わったあとまた最初から見ることに。
内容は,現代韓国のありふれた若者の恋物語を軽いタッチで描いた佳作,といったところ。韓国内で2008年に封切られ,相当な観客動員数を記録したそうです。
2回目を見ているとき,音声の韓国語と字幕の日本語が微妙に違うことに気づきました。誤訳なのか,意訳なのか…。そこに注目して見るとなかなか興味深かったので,結局,成田に着くまでに,つごう3回見てしまいました。同じ映画を,時間を置かずに3回も見たというのは生まれて初めてです。
帰国後に調べたところによると,原作はネットに連載された漫画。カンフルという漫画家の作品です。連載が終わるころには,一日に200万アクセスを集めていたというほど人気があったそうです。同じネット発ということでは,日本の「電車男」に似ている。内容も,恋愛に慣れていない若者の不器用な恋,といった感じで,通じるところがある。最近,韓国でも「草食系男子」が増えているそうですが,主人公のヨヌはそんなタイプです。
あらすじを紹介すると…。
市役所勤務のヨヌ(30歳)は,最近引っ越したマンションで一人の女子高生(スヨン)に出会い,エレベーターや通勤の地下鉄で顔を合わせるうちに言葉を交わすようになる。一方,同じ市役所に公益勤務(兵役代わりに公共機関で働くこと)で来ているスク(22歳)は,地下鉄のホームで旧式のカメラを手にした美人の女性(ハギョン,29歳)の憂いを帯びた姿に心を惹かれる。
この二組の,歳のやや離れた男女の恋愛が同時進行で進むのですね。
スヨンは父親が失業で家を出てしまい,母子家庭。まもなく成人という歳で,恋愛に好奇心いっぱい。一方,ヨヌは幼いときに両親を亡くし,平凡につましく生きてきた。これまで恋愛には縁がなく,女性とつきあう自信もない。
もう一つのカップルのスクは,血気盛んな「肉食系」で,韓国男性らしく,気に入った女性に猛烈にアタックをかける。相手のハギョンは,最近亡くした彼氏を忘れることができず,スクを相手にしない。
その後,ヨヌは,風邪を引いて寝込んでいるときにいろいろとスヨンに世話を焼いてもらったりして,スヨンの屈託のない明るさに次第に心を動かされる。
ハギョンは,元彼の思い出に区切りをつけるため,カメラ(元彼からもらったもの)を市役所主催の市民バザーに寄付してしまう。その寄付を受け付けたヨヌは,スヨンがカメラをほしがっていたことを思い出し,バザーに出さずにスヨンにプレゼントする。中に残っていたフィルムを現像すると,ハギョンが撮っていた元彼との思い出の場所が出てくる。そのなかには,バザーに古着をたくさん寄付してくれた洗濯屋さんも写っている。
スクは,ハギョンから聞いた元彼の名前を市役所の住民台帳で調べ,最近死んだことを知る。一方,ヨヌもまた,市民バザーで世話になった洗濯屋さんが店を閉めると聞いて引っ越しの手伝いに行ったとき,亡くなった息子のアルバムから,ハギョンがその亡くなった息子の恋人だったことを知る。
すべての事情を知ったスクは,ハギョンに何も言わずに去ろうとする。
ヨヌは,心機一転して家の大掃除をするうち,クーラーの上にそっとおかれたスヨンからのプレゼントを見つける。看病に来てくれたときに残していったものらしい。そしてスヨンの母親の反対にもかかわらず,本気でつきあってみようかと心を決めたスヨンは,18歳になり住民登録証の申請に市役所にやって来たスヨンに,恋を告白する。
一方,ハギョンが元彼への思いを断ち切り,市役所にスクを訪ねてきたとき,スクは「公益勤務」を終え,すでに市役所にいなかった。ヨヌはハギョンに「地下鉄で帰ってね」と言葉をかける。そして,ヨヌから連絡を受けた(らしい)スクは,出会いの場でもある地下鉄のホームでハギョンに再会する…。
二組のカップルがそれぞれ新しい展開に入ったところで,映画は終わる。韓国の映画にしては珍しく,激しい展開もなく,臭い台詞もなく,しみじみとした余韻を残して終わります。
登場人物も少なく,シンプルな構成ながら,あらゆる出来事,品物,台詞などが緻密に伏線として構成されており,よくできた作品だと思いました。
ま,3回も見たから気づいたという部分も多いですが。
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