先日、ふっとテレビを見ていたら、夕方に放映している関西ローカルの情報番組が目に留まった。
あるカウンセラーを取り上げると言うので、興味深く拝見した。
そのカウンセラーさんは自らカウンセラー活動をしながら、大学で学生に指導もしているようだ。
その、学生さんに向けての言葉がなかなか深く、勉強させられた。
「聞いてあげるではなく、聞かせていただく」
「相手の話に”だって”だとか”でも”だとか挟まない」
そのほかにもいろいろあったが(すぐにブログに書き留めればよかったんだけど)パーソン・センタード・アプローチや傾聴のことを、自然な言葉で伝えておられる感じだ。
不登校の子を持つ親御さんたちに、定期的に集まりを持って接したりもされている。
アドバイスをするよりも、その苦しみを聞かせてもらうことに重きを置かれている。
このコーナーは、東北の震災に対して、カウンセリングが必要なことを訴えるためにこの先生の活動にスポットをあてていた。
復興という言葉の元に、心のケアまで急いで効率的にしようとする動きが、行政や教育の立場の視点だが、本当に必要なことはとても非効率的で時間のかかる、こういう「とことん聞いて吐き出してもらう」ステップなんだと思う。
ただ、1つだけこの番組の取り上げ方で気に入らない部分がある。
この先生は、ガンで余命2ヶ月と診断されているそうだ。
本人がそのことを看板にしているのならば、番組に非はないと思うが、話題を盛り上げるためにそういう看板をくっつけたのだとしたらちょっと寂しい。
この先生は「命ある限りカウンセラー活動を続ける」とおっしゃっていた。
それは、今この瞬間の、カウンセラーであることに命をかけているということで、余命が2ヶ月だからその2ヶ月すべてを賭けるということとは少し違うはずだ。
余命2ヶ月と言う状況でなくとも、命ある限り活動を続ける覚悟を持っておられると思うのだ。
だから「余命2ヶ月のカウンセラー」ってタイトルは無粋。
余命を知らないだけで、だれしもいつ死期が訪れるか分からない。
(本当に余命2ヶ月が保障されるのならばこんなありがたいことはない)
好きな番組の好きな方が担当されたコーナーだけにちょっと残念。
(でも、石田さんの視点は大好きなんでこれからも応援しますよ)
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