大学3年生。 北海道ヒッチハイクの旅。
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ずっと以前にブログで紹介した “ ジュン君 ”。 チロリン村の生活で すっかり仲良しになった二人で、野付半島へ遊びに行きました。
素晴らしい景観です。 根室海峡の先には国後島。 本当に目の前です。 望遠鏡で見れば、島の人の様子まで見えました。
さて。 行きは どうにかヒッチハイクで到着したのですが、帰りは なかなか乗せてもらえません。 なにしろ、男の二人連れやからね。
それでも、どうにか 「中標津まで戻る」 という30代男性二人の車に乗せていただきました。
車中、例によって 色々なことを話す内に すっかり意気投合してしまい、「家に来んね」 そう誘われました。
「はい! 喜んで 」
到着したのは 少し郊外に ポツンと建つ一軒家。 ひょっとして新築の家?
それから 酒盛り わいわい騒いで、お互いの大学校歌などを大声で歌って盛り上がり、夜も酔いも深まっていきます。
と。 気付きました。 どうも、奥さんの様子が おかしいと言うか、端的に言えば怒っていると言うか。
質問。 「あのぅ、結婚して どのくらい経つのですか?」
「三日前に結婚式してね。 新婚旅行は 2ヶ月後に行くんよ」
「えぇっ 」
「こいつもね」 と、もう一人の男性を指さして、「東京から来て結婚式に参列して、そのまま残ってるんよ」
「そうっすかぁ 」
完全に酔いの吹っ飛んだ 私と “ じゅん君 ” は、「それでは帰ります」
「えっ? もう 0時回ってるよ。 どこへ帰るの?」
「いや、ともかく、帰ります。 本当にお世話になりました」
二人で深夜の 中標津へ。 結局は、駅の片隅で 寝袋に もぐり込んだのでした。
あれだけ お世話になって、名前も住所も控えていません。 北海道に居る間は、生き抜く事と帰り着く事だけしか考えられなかったのです。
京都に戻って 愕然となりました。 中標津だけでは無く、北海道では実に様々な人たちから助けられ、好意を頂いたのです。 ところが、誰にも御礼さえ言えません。 誰にも何も返せないのです。
戻ってみて感謝の気持ちが湧いても、何も出来ない。
それで、次の決心をしました。 これは、一度 書いたことがありますが。
『俺は、これから 京都に来ている観光客の方々に 出来るだけ親切にするぞ !!』
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