マンション管理士として、多くのマンションと関わって感じること。 それは、マンションが地域の社会資産だということです。
分譲マンションは、その存在自体が一つのコミュニティです。 居住する大勢の家族が、いかに安心で安全快適な生活をすることが出来るか。 それを決めるのは 「住民の意思と実行力」 だと言えます。
マンションは共用部を一緒に使っていくので、その管理や費用は自分たちで担わないといけません。 要請すれば行政が補修やメンテを行う地域の共用部とは性格が異なります。 全ては、自分たちのマンション管理の内容に掛かっているのです。
加えて、地域の社会や生活でも重要な役割を担わされています。 それは、魅力ある地域になるか否かに、地域にあるマンションの質が大きく関係するからです。
マンションが荒れてしまえば、当該地域の雰囲気は悪くなり、地域性が低下します。 マンションには、戸建て住宅よりずっと大きな地域影響力があります。
更に、マンションの特徴である防犯・安全性。 それは同時に、閉鎖性を意味します。 今からの社会では独居高齢者の問題は切り離せません。 閉鎖性は、少子化の課題も浮上させます。 兄弟や同世代の友人が少ない中で、引きこもりの問題は深刻さを増しています。
これからのマンションは、閉鎖性ゆえの課題に潰されるのではなく、むしろ積極的に対応していくべきだと思います。 独居高齢者問題の悩みを地域の高齢者対策に活かす工夫。 子どもの引きこもり対策を地域に広げる工夫。
それは、新たなコミュニティを発達させる原動力です。
マンションで発生する課題への対応能力は、より良い地域作りに活かされます。 その意味で、マンションは地域の社会資産だと考えるのです。
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