前記よりづづきます。
一所懸命スマホを検索しているM永さん。
しばらく待てど、「大丈夫ですよ。次の次の~が新橋です」と言う心強い言葉は出てこない。
車内が混んでいて行き辛いわけでもないのに、遠くにある掲示板を見に行く勇気のない私。
どちらからも「間違ごうた(間違った)」とも「おおとる(合っている・正解)」とも言葉は出ない。
いやいや、いきなり間違ってはいないはず。
外を見ると建物の陰は進行方向へ伸びている。
という事は南から北に向かっているという事だ。
空港が目的地半蔵門からずっと南であることを前日確認していた私は、
「M永さん、大丈夫ですよ。ほら、影を見てください。北に向かってますから」
と告げるが、M永さんの返答に今一、力がない。
幾つも駅を過ぎるがまだ「新橋」は呼ばれない。
まだ不安な2人。
私「610円ですから、結構な距離ですよね」
M永さん「そうですね」
私「まぁ、その内着くでしょう」
(調べてみると、羽田空港国内線ターミナルからは、国際線ターミナル、京急蒲田、品川、泉岳寺、三田、大門、そして新橋。時間は約35分)
その後も、M永さんはスマホを検索しているが、何ら心強い言葉は出ない。彼は何を検索していたのか?
次が新橋であるアナウンスが流れる。
まずはホッとする。
さあ、降りたら今度はメトロ線へ乗り換えだ。
乗り換え経路は簡単。標示に従い歩く。
しかし、切符を買う段階で困った。
同じメトロ線だから、新橋から半蔵門まで買えるだろう?
ところが乗り継ぎ合計の金額を経路図・料金表で2人には探せない。
仕方なく青山一丁目まで250円を購入。
まぁ、とりあえず行けばどうにかなる。
よ~し、青山一丁目に着いた。
むらさきの半蔵門線の方向も分かる。
しかし、ここまでしか切符を買ってない私達は、
このまま半蔵門線への改札を通れない。
乗り継げないじゃんか!
「切符買ってないし・・・どうしたら良いの?
そうか、一旦改札を出て切符を買うしかないんだ」
一旦改札を出て半蔵門までの切符を買う。170円。
さぁ、乗ってしまえばこっちのもん。
あとは半蔵門で降りるだけだ。
私「なんとか無事着きそうですよ。M永さん」
M永さん「いやぁ、友〇さん、凄いですよ。分かっとらすもん」
私「いやぁ、もともと分かり易いように考えて有るはずなんですよね。
私達みたいな田舎もんは幾らでもやって来るはずなんだから。
ただ、時間は検索した奴より余分に掛かっちゃったみたいですね」
M永さん「確かに、あれだと48分ってありましたから」
どうやら、時間が掛かり過ぎたたため、
12時30分から始まる新規会員予定者の講習を受けるように申込みしていたが、
それには完全に間に合いそうにない。
支部長からM永さんへ電話が入ったようだ。
私と一緒であることを告げていた。
後で見たら私の携帯に支部長から着電があってた。支部長ご心配を掛けました。
どうにか半蔵門駅に着いた。
さて、会場のホテルはどこだ?
近いことは分かっているが、見渡す限り高層ビルばかりで、どっちの方向なのか?
プリントしておいた会場近辺の案内図をもって、そばの書店へ。
「このホテルに行きたいんですけど」と
レジカウンターの若い兄ちゃん二人に地図を差し出す。
「それなら、方向が違っていて、こうです」と1人が地図をぐるっと廻した。
「このすぐ裏の方向がコンビニですので、そちらを~」
「ありがとうございます」
歩いて約2分。すぐ近くだった。
たどり着いたぞ~。
自動ドアの向こうには支部長がいた。
(すみません。まだ、初日3日分が終わらない)
づづく・・・。
↓ 面倒なのにポチッと頂き、ありがとうございます。励みになります。