絵唐津の大鉢です。
径 30.8㎝、高台径 9.8㎝、高 10.4㎝。桃山ー江戸初期。
発掘品です。割れとニュウが数多くあります。
黒釉でササッと何かが絵描かれています。鳥でしょうか?
補修をかねて、金銀で大胆な絵付けがなされています。
夜の景色をイメージしたのでしょうか、バックを茶色に塗りこめています。三日月は良いとしても、桜や雪の結晶は何の意味?
茶色の塗りは、裏側までに及んでいます。よく見ると、茶色の部分には、ニュウ以外に傷はありません。欠けた部分を漆で補修したのではなく、わざわざ大きく茶色に塗ってあるのです。絵唐津に、さらに絵を加えたかったのですね(^^;
これまでいくつか紹介した唐津系の陶器とは異なり、非常に白く、ガサガサした土がつかわれています。
三分の一高台。石咬みの跡があります。
陶工の指跡、発見(^.^)
高台や轆轤目など、同じ頃の美濃の陶磁器を思わせる雰囲気をもっています。
遠く離れた美濃と唐津ですが、当時、両者の間に技術交流があったという説は正しいかもしれませんね。
堂々たる見事な大鉢ですね(^-^*)
大きな窯疵や石咬みの跡は見所になりますね(^_^)
大きく鉄釉が塗られている部分は、大きく欠けた部分をパテなどで下地補修をし、その上に鉄釉を塗り、そこに金銀で絵付けしたのではないのですか、、、?
結局、ただ茶色が塗ってあるだけでした。そうまでして、月を描きたかったのですね。見事に騙されました(^.^)
これは、もう、補修ではなく、創作ですね(^_^)
現代アートですね(^_^)
割れやニューを補修して完了させ、完了させた時点で、全体の器面を見渡し、上部に相当する部分に「雪月花」の文様を描き入れたかったのですね(^_^)
また、「雪月花」の内の「花」は、「桜」を代表させたかったのかもしれませんね(^-^*)
なかなか絵心のある感性の持ち主の仕事(指示)ですね(^_^)
なるほど、納得です(^.^)
茶色だと、こりゃあ補修だ、という頭があるものですから、創作アートとは思いもつきませんでした(^^;
こんな遊びを考え付いた人はエライ。
でも、結局この品の大きな欠けは、外縁の金補修部だけだったのですから、発掘品としてはまずまずの物だったのですね。それが、巨大な欠け有りの様に見えるのですから、現所有者としては複雑な気持ちです(^.^)
というイメージからちゃんと見たことがなかったんですが
こういった大物もあるんですね、初めて知りました。
皮鯨とか斑唐津なんてのは骨董雑誌で言葉だけ知ってましたが・・・。
それにしてもさすがに故玩館、すごい品があちこちに眠っているようですね!。
これが伝世なら、エライ事なんですが(^.^)
ギリギリで古唐津に仲間入りさせていただけたらと思っています。
それよりも、Drのコメントにあったように、大胆にも雪月花を皿の上に描いてしまうという創作アートには脱帽です。前所有者は、かなり遊び心のある人とみました。お主できるな、です(^.^)