いつも通り、畑仕事を一服して、桜の老木の下で休みました。ここは、先月、大きなボールのような白キノコ、オニフスベを見つけた場所です。
アブラゼミの鳴声シャワーを浴びながら、ふと幹を見ると、何かキラキラ光るものが動いているではありませんか。
おお、これは玉虫です。
木の幹を、あっちこっち動き回っています。
と、動きが止まりました。
どうやら、卵を産み付けているようです。
尻の先から注射針のような卵管をニュッと出して、木の幹の隙間に差し込んでいます(写真におさめることはできませんでした。カメラと腕の両方が悪い(^^;)
移動して、何か所かに産み付けています。アクロバティックな姿勢もなんのその、必死で産卵しています。
実は、私は、これまでに、生きた玉虫を見たことがありません。そもそも玉虫は数が少ないのですが、私たちの地域では特に稀少なのかも知れません。というのも、私はいわゆる昆虫少年で、物心ついた頃から、毎日、虫を追いかけていました。しかし、玉虫には一度も会ったことが無いのです。ところが、誰もが認める昆虫マニアの同級生が、一度だけ、捕らえた玉虫を学校へ持ってきて、見せびらかしたことがありました。それ以来、私には、玉虫がトラウマになってしまったのです(^^;
それがどうしたことか、人生の黄昏時になって、初めて玉虫に遭遇。普通なら、すぐに捕えるところです。しかし、あと数年で枯れそうな老木にへばり付き必死に産卵している玉虫。それをじっと眺めている黄昏人間。とても玉虫を捕える気にはなりませんでした(^.^)
これは、30年程前、道端で拾った玉虫の死骸です。何十年経っても、美しいままです。墨床の上にのせて、故玩館に展示しています。墨床ならぬ玉虫床。言われているように、玉虫が幸運をもたらしてくれるでしょうか。(^.^)
玉虫が姿を消した後、木の幹をよく見てみると、またもや、これまで見たことがない虫がいました。平べったい体に幾何学模様。ブローチのようにも見えますが、玉虫のようにきらびやかではありません。ぞろぞろと動き回っています。カメムシかと思って図鑑を繰りましたが、どうも違うようです。インベーダー虫?(^^;
【追記】
その後、博学ブロガーのhighdyさんから、この虫は、「キマダラカメムシ」であると教えていただきました。
サイトを見ると、ブローチのような色模様になるのは老熟幼虫とあります。成虫は、地味な普通のカメムシ。
遅く生きていれば、いつかは老熟幼虫になれるかもしれませんね(^.^)
玉虫がいるなんて・・すばらしい出会いでしたね✨✨めちゃうらやましいです・・そして30年の時をへてなお・かがやける玉虫・・そういえば「玉虫厨子」もまだ色がのこっていますものね!ちせいさまも今のうちに、こがんかんの貼り付けて・・いやいやそんなことしたらダメか!!
遅生さま、玉虫のトラウマだったのですね。
クリンちゃんは朝飯前の知識でしょうが、
日本しできないマンマでも、玉虫厨子の玉虫色✨✨のことはよく覚えています。故玩館の玉虫もこれから何百年も光り輝きますね✨✨
さらに玉虫だけではなく、産卵の様子をしっかり見てしまった遅生さま、素晴らしい🎉🎉🎉
それにしても、形と配色がいかにも人工的な虫でした。保護色ですかね。目を凝らすと、玉虫と違って、幹のあちこちにいっぱいいました。糸で繋いで首に掛けたら、首狩り族(^^;
卵を産み付けたわけですから、来年は相当数の玉虫が。玉虫ブローチでも作ってネットで売り出しましょうか。それとも、玉虫厨子に挑戦?(^.^)
昆虫少年が一度も捕らえることが出来なかったのですか!
その辺にはいないのでしょうかね。
こちらでは、しょっちゅう見ることが出来ましたよ。
ただ、最近では、あまり見かけなくはなりましたが、、、。
沢山いなければ、玉虫厨子など作れませんものね。
飛鳥時代には沢山いたのだと思います。
それにしても、30年経っても綺麗な光沢を保っているのですね。
それでは、厨子の装飾材料になりますね(^_^)
最後の画像の虫は、私も見たことがありません。
蛇の抜殻は、これまでいやというほど見つけ、財布に入れたこともありましたが、お金には縁遠いままでした(^^;
玉虫は幸運をもたらすそうですが、これで少しは幸福になれるでしょうか。
産卵を温かく見守ってあげたわけですから、浦島太郎の亀さんのように玉虫城へ連れて行ってくれて、美しい玉姫様に合わせてもらいたいものです(^.^)
こちらでは、ずっと絶滅危惧種です。実は近くに、日本の昆虫王と言われた名和靖の生家があって、昔はそこで昆虫の買い取りをしていました。小遣い稼ぎのため、男子は毎日、目の色を変えて昆虫採集をしました(^.^)いきおい、高く売れる虫については、棲家や生態が非常に詳しくなりました。例外が、玉虫です。どこにもいませんから、知りようがありませんでした。
こんな身近な木の幹に卵を産むとは、この地方では、お釈迦様と私しか知らないでしょう(^.^)
玉虫の実物は見たことがないです。法隆寺の宝物殿の玉虫の厨子は教科書に
載っていましたね。おびただしい数の玉虫から厨子を作ったのでしょうね。
30年前の羽が今も色あせず きれいに残っているのですね。
クリンちゃんが言うようにブローチ虫ですね。
やがてこの木から玉虫の幼虫が生まれますね お忙しいでしょうが
これから新しい発見がありましたら また見せてくださいね。
最近見かけなくなりました。
最後の写真は、やはりカメムシですよ。
私の調べでは、「キマダラカメムシ」に間違いないと思います。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%9E%E3%83%80%E3%83%A9%E3%82%AB%E3%83%A1%E3%83%A0%E3%82%B7
ブログにも追加記述させていただきます。
ありがとうございました。
今日の主役は玉虫と哀愁漂う老木ですね。
死してなお、美を残す。
今日の枠役、哀愁漂う遅生の場合は、逝っても残るガラクタの山(^^;