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先回の小茶棚の上には、茶托と茶碗がありました。
古染付唐人茶碗と水牛角茶托です。
口径 8.4㎝、高台径 3.6㎝、高 4.5㎝。中国明末。
昔、金沢の骨董屋で入手した物です。翌日、輪島の骨董屋でも大物を買ったので、気がついたら帰りの電車賃しか残っておらず、夕食抜き、土産無しで帰った時の思い出深い品です。
口縁の虫食いは時代の証しですが、それ以外にニュウが多くあります。帰ってから金継ぎ補修をして、何とか使えるようになりました。
もう一方の茶托です。
13.3㎝x7.8㎝、高 1.2㎝。明治?
色艶、模様などから判断して、素材は水牛の角でしょう。六枚とも、くすんだ黄褐色の地に黒色の模様があります。
透明度が高くきれいです。時には、鼈甲として売られています。しかし、本鼈甲は黄色、黒色ともにずっと鮮やかで、全体が凛と引き締まっています。また、鯨の髭が鯨鼈甲として売られています。もちろん、本鼈甲とは相当異なります。そして、この水牛角茶托が、鯨鼈甲として売られていたりもします。べっ甲の世界もややこしい(^^;
決め手は簡単、本鼈甲は野口センセーとは無縁、福沢諭吉さん(複数)の世界なのですね。トーゼン、私の品は、野口センセーの世界に転がっていた物です。聞くところによると、野口センセーは、金にだらしない性格で、あるだけ使ってしまい、いつもビンボーだったそうです。うーん、憎めません(^^;
とりあえず、茶碗と合わせてみました。
おお、古染付の侘びた風情が、チープな鼈甲水牛角茶托とマッチしているではありませんか。一人寂しく笛を吹いている唐人も、おそらくは世捨て人。
やや斜にかまえたビンボーコレクターの駄文に付き合ってくださる・・・ありがたいことです(^.^)
黄色っぽい生き物系だったら、〇〇べっ甲^^?
勉強になりました。
水牛の角は自然な透明感と形が素敵ですね。
おっしゃる通り、水牛の角を水牛角として楽しめば、十分味わい深いです(^.^)
でも、水牛の角も、このように茶托に加工するには手間がかかるのでしょうね。プラスチックなら、単に型に流し込めばすみますものね。
それに、本鼈甲に近い色ですし、味がありますね。
古染付も、以前は高かったですよね(^_^)
それに5客組ですし、文様が良いですから、相当高かったことでしょうね(^_^)
「一人寂しく笛を吹いている唐人」の文様には、能で笛を吹いている自分と重なり、より心惹かれたのでしょうね(^_^)
このような侘びた人物の文様を描いたものは、滅多にないですね。
いきおい、まがい品、代用品が多くなるのは世の常です(^^;
鼈甲の眼鏡などを見ると、一体なに考えとるんだ、と言いたくなります。が、冷静に考えれば、一番見栄をはりやすいアイテムかもしれません。
それに引き換え、水牛の角では美栄の張りようがありません。
かわりに、侘びのきかせようはありそうです😅
確かにこの笛男の図柄、有りそうでないですね。
大体、人物を陶磁器に描くのは難しいです。
古染付ならではですね。