遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

カニ殻の威力!?超連作でソラマメ大豊作

2023年05月18日 | ものぐさ有機農業

これまで何度も書いてきましたが、私の農法は、有機連作農業です。その理由はただ一つ。輪作で作付けの順番を考えるがめんどくさい(^^;

で、連作の鬼などといきがっているのですが、内心は複雑なものがあります。というのも、毎年、声高らかに、れー・んー・さー・くーーー、というほどの成果が上がるとは限らないからです。成績がイマイチだと、連作王の自信がゆらぎます。

揺れる老人ごころ(^^;

特に、品種改良が進んだ人気品種のソラマメは難物です。

考えてみれば、私の連作の原点は、この場所でのソラマメ。母親が作っていた時からすると、ゆうに35年は経っています。

ここらで、バッと最後の一花を咲かさねば・・・ということで、今年は満を持してソラマメに臨んだわけであります(^.^)

主な作業を順に列挙します。

1.昨年10月末、播種。
2.12月末、不織布で防寒、防風。
3.2月末、不織布撤去。ミカン皮撒(防虫)。
4.3月、ニームオイル散布(アブラムシ対策)。主茎を8本以下に整枝。
5.4月、支柱、紐で倒伏予防。摘芯。
6.5月、収穫

で、結果は・・・

うーん、いけてるぞ。

さあ、収穫!

と思った時に、思わぬ来訪者。

どこからやってきたのか、鴨さんです。

おいおい、すぐ横は中山道。車に轢かれてしまうぞ・・・

テトテトと進む鴨さんを安全な所まで移動させて・・・

収穫となりました。

結果は・・・

左、お多福ソラマメ、右、赤ソラマメ。

二つのバケツ、見かけよりずっと重いのです。大バケツ(左)、4㎏、中バケツ(右)、4.5㎏。

それもそのはず、二種のソラマメは、いずれもパンパンに実が入っていました。スカは全くなし(^.^)

豊作の原因は?

ソラマメの場合、豆ですから、肥料らしい肥料は何も入れません。しいて言えば、コンポストで作った家庭生ごみ堆肥。

一年でちょうど満タンになるので、二つを交互に使っています。前年の分は、1年寝かして、秋に鋤きこみます。

家庭生ごみの欠点は、水分が多すぎて出来上がりがベチャつきます。で、途中で、製材所でもらってきたカンナクズを何度も加えます。

でも、このコンポスト堆肥は、ずっと以前から使っていました。

今回、新たに登場したのは、

カニ殻です。

カニ殻が連作に良いのは知っていましたが、殻とはいえ、物がカニ、高価なので二の足をふんでいました。

しかしそれではこのまま鳴かず飛ばずでおわってしまう。一番お値打ちな品(20㎏、5000円)を探し出し、エイっとばかりに注文しました。15㎏を鋤きこんだ結果が・・

なのです。トータルでは、この5倍程になりました。鞘付きとは言え、お多福ソラマメと赤ソラマメ、それぞれ、20-25㎏採れたことになります(^.^)

やはり、殻でも蟹、やってくれますね。ものの本によれば、カニ殻はキチンを餌にする放線菌の良い餌になり、土中の放線菌を増やします。そして、その放線菌が、連作で増えた悪玉菌(キチン質を持っている)を捕食し、退治してくれるのです。

畑は、ソラマメとの格闘がほぼ終わり、種取り用の株だけが残っています(種豆は滅茶苦茶に高価)。

ソラマメの後には、カボチャの苗を植えました。せっかく張った平マルチ、有効に使わねば(^.^)

ps. 赤ソラマメは丈夫で作りやすいです。色が赤いのでアントシアニンも豊富、原種に近いものでしょう。そんなわけで、ダダクサ(岐阜弁、ぞんざい)に扱ってきました。しかし、先日、adikkoumeさんのブログで、「紅淑女」(「初姫」とも)という麗しい名がついたソラマメであることを知りました。これからは、恭しく扱わねば(^.^)

 

 


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12 コメント

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Unknown (1948219suisen)
2023-05-18 21:26:36
遅生様の創意工夫の賜物でございますね。

私などは感心はしても、そこまでの手間をかけて育て上げる自信がございません。

怠け者は何をしても中途半端でございます。
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1948219suisenさんへ (遅生)
2023-05-19 07:07:57
農作業は、プチ工夫の連続です。
植物とはいえ、生き物相手ですから、わからないことばかり。それをプチ工夫で何とかしたいと、頭をひねります。
うまく行ったときはニンマリ、ダメだとガックリ。ガラクタ蒐集と同じです。
自分の中で完結しているので、まー、罪がないかと(^.^)
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遅生さんへ (Dr.K)
2023-05-19 08:33:08
大豊作ですね(^-^*)
でも、そこに至るまでには、それだけにするまでの創意工夫と努力があるのですね。

私も、かなり前になりますが、ソラマメを栽培していたことがあります。
或る時、貧弱なソラマメの木(?)が花を付けていたところを通りがかりのオバサンが見つけ、「あらっ、このソラマメ、こんなに小さいのに、花が咲いてる!」とのたまわったのです(~_~;)
その時、私は、非常に傷付きました(><)
それ以来、ソラマメは作らなくなりました(~_~;)
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遅生さんへ (みこと)
2023-05-19 09:00:38
お見事な連作、自然農法ですね!
かんなくずまで活用できるとは。
そしてぷっくりお豆の美味しそうなこと!

みかん皮が防虫にいいとは知りませんでした。
我が家のフェイジョアや🍋にも有効か調べてみようと思います。
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Dr.Kさんへ (遅生)
2023-05-19 09:29:31
わかります、わかります、その気持ち。
娘をとうに卒業したオバサマたちは、もう言いたい放題ですよね(^^;
昔、母が亡くなってしばらくして、中山道をしゃべりながら通って行くのが家の中でも聞こえました。「ここのおばあさんなくなったんやろ。それにしては畑、きれいやな」
喧しいオバサマ方には閉口しますね(^^;
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みことさんへ (遅生)
2023-05-19 09:36:07
ソラマメ栽培は大変手間がかかります。でも、あの味は何物にもかえがたいです。特に、まだ若すぎるかな、というくらいの物をさっと茹でて口に入れた時の幸せ感は作り手だけが味わえる贅沢です。

柑橘類には、虫の嫌う成分が含まれています。冬の間にミカン類を大量に食べるので、皮を干すか、フードプロセッサーでざっと細かくして冷凍にして、貯めておきます。
春、虫が蠢き出した頃に根元に撒いてやります。
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遅生さんへ (みこと)
2023-05-19 13:14:20
なるほど!
具体的なご指導ありがとうございます。

まさに今こちらは🍊の季節なので、今のうちから貯めておきます。
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ため息農法 (うばゆり3)
2023-05-19 16:34:41
こんにちは。

私も無農薬農法ですが、どちらかというと無脳のほうかもというくらい、ある意味頭を使わず手抜きです。
言い訳すれば・・・ブログには触れていない仕事もあるからですが(#^.^#)

里芋の200K収穫にも驚きましたが、このお豆の収穫にもビックリ(@_@。
でも・・・わが家もエンドウ2種が取れてきまして!
畑は手助けしない夫に「初物!初物!」と自慢してます(笑)
エンドウは連作はいけないので(笑)毎年位置を変えてます。私のは古典的農法かな~~~(>_<)
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うばゆり3さんへ (遅生)
2023-05-19 16:55:19
家庭菜園には、それぞれの個性が反映されると思います。
まあ、私のやり方は私流、人様に参考になるようなものでもありません。自分一人で悦に入っているのがふさわしいです。
ガラクタ蒐集と一緒です。
上手くいった場合はブログにも載せますが、ダメなのはオクラ入り。もちろん、ダメなケースが圧倒的に多いですよね(^^;
農は人なり(^.^)
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遅生さまへ (くりまんじゅう)
2023-05-20 06:23:03
実家の畑にほんの少し野菜を作っています。7-8年前に収穫できた落花生が忘れられず
種を蒔きましたが うまくいきません。
中に7-8年あったわけですから 連作ではないですよね。

コンポストで作った肥料にカンナクズを混ぜたり カニ殻肥料を注文したり
ここが遅生さまらしいですね。
20㌔が5,000円ですか 高価ですがそれが大きな収穫をもたらしたのですね。

今日にも種屋さんに行き ほとんど発芽しなかった落花生のことを聞こうと思います。
ひろちゃんにも聞きたいですね。

『ダダクサ』は同じ意味で土佐でも使います。 
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