ある産婦人科医のひとりごと

産婦人科医療のあれこれ。日記など。

助産師の活用(助産師の集約化)

2006年11月19日 | 飯田下伊那地域の産科問題

全国の多くの病院で分娩取り扱いを中止し、その結果、一部の医療機関に分娩が集中しています。分娩件数が急増している病院では、当然、助産師の仕事量が増えるので、助産師を大幅に増員する必要があります。

若い新卒の助産師は、まだ実務経験を全く積んでないので、現場でバリバリ働けるようになるのは就職してから数年経過してからです。

一方、分娩の取り扱いを中止した病院に勤めている助産師で、助産業務以外の一般の看護業務に従事している者も少なくないです。彼女達は、別に研修など受けなくても、助産師として現場ですぐに大活躍できます。彼女達の貴重な経験と技能を有効に活用できないのは、大きな社会的損失だと思います。

最近、分娩取り扱いを中止した近隣の医療機関から、多くの助産師が集団で当科に移って来てくれました。彼女達は、当科に移籍した当日から、現場でバリバリ大活躍しています。「上の子の時に他の病院でお世話になった助産師さんに、今回もまたお世話になった」と感激する妊婦さんも少なくないです。