日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

高校球児の悲劇

2009年07月12日 | Sports
夏の全国高校野球選手権の都道府県予選が全国各地で開幕しておりますが、11日に大分で野球部員が交通事故で死亡するという悲しいニュースが入りました。


11日の午前8時30分ごろ、大分自動車道の日出ジャンクション付近で私立・柳ヶ浦高校の野球部員を乗せたバスが横転。事故車に乗っていた部員46人が病院に搬送され、42人が重軽傷を負い、2年生の吉川将聖さんが首の骨を骨折して死亡しました。この事故でバスを運転していた野球部副部長の26歳の男性教諭を自動車運転過失傷害容疑で現行犯逮捕。調べに対して「スピードを出し過ぎてハンドル操作を誤った」と供述。教諭は昨年4月に同校の教諭となり、2カ月後にに大型免許を取得していたという。
県警の調査によると、バスには47人が乗車し、右側の側壁にぶつかりそうになったため左にハンドルを切ったら左側壁に激突し、ビックリした運転手がハンドルを右に切るも今度は右側壁にぶつかり、その弾みで横転したということです。死亡した吉川さんは、バスの左後部座席に乗っていて、横転した際に車外に投げ出されました。事故当時は雨が降っていて、霧が立ち込める状態であり、40キロの速度制限が出ていました。事故車は学校が所有していて、製造年が古いため座席にはシートベルトが設置していませんでした。
野球部員などの話では、選手たちは2台のバスに分乗し、1台はレギュラー+3年生を乗せたもので、横転したバスは1,2年生の控え部員たちが乗ってました。事故があった11日は大分県大会の開会式で、別のバスに乗っていたレギュラー選手たちが参加していました。

大分の柳ヶ浦高校は創設当時は女子校でしたが、1966年に男女共学化。野球部は春の選抜に2回、夏は8度出場し、94年の夏の甲子園ではベスト4に進出した大分県内屈指の強豪校です。同校野球部には、読売ジャイアンツの脇谷亮太選手、横浜ベイスターズの山口俊投手、元福岡ダイエーホークス(現ソフトバンク)の岡本克道さんが在籍していました。特に山口投手は春夏通じて2度の甲子園出場経験があります。
母校の事故についてOBたちもショックを隠しきれず、山口選手は「大会前にこういうことになってしまって…。亡くなった選手のご冥福をお祈りいたします。亡くなった選手とけがをした選手の分まで頑張ってほしい」、脇谷選手は「将来ある後輩がこんなことになり残念でなりません」と球団を通じてコメントを出しました。この日の試合では両選手とも活躍し、脇谷選手は阪神戦(甲子園)で5打数2安打のマルチヒット。山口投手はヤクルト戦(横浜スタジアム)で横浜2点リードの9回に4番手で登板し、無失点で抑えて9セーブ目を挙げました。


亡くなった選手は小学校の卒業文集に「メジャーリーガーになる」と書いており、故郷である奈良を離れて大分で寮生活を送り、レギュラーを獲ろうと一生懸命練習に励んでいましたが、事故で夢が断たれてしまいました。柳ヶ浦高校の初戦は、13日に中津北高校と対戦。ここで勝てば2回戦で第1シードの日田林工高校と対戦します。チームメイトがその事故で亡くなった事が今でも信じられず、ショックを抱えている選手も多いと思います。今回の事故で負傷した部員たちの回復と吉川選手のご冥福を心からお祈りいたします。亡くなった選手のためにも甲子園の切符を掴んでほしい。



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