10月6日に行われる凱旋門賞の挑戦が決まっていて、その前哨戦のフォワ賞に向けてフランスで調整を続けているオルフェーヴルが、帯同馬に顔を蹴られるというアクシデントに見舞われました。
事件は現地時間4日早朝、エーグル調教場での1週前追い切りのときに起きました。芝コースでの追い切りスタート地点に向かう途中、オルフェ-ヴルの帯同馬・ブラーニーストーンが突然「尻っ跳ね」を起こし、ブラーニーの後ろ脚がオルフェの顔面(鼻梁)に直撃。帯同馬のキックをモロに受けたオルフェーヴルは外傷性鼻出血を発症。大事を取ってこの日の追い切りを取り止めたそうです。
池江泰寿調教師によると、「厩舎に戻って獣医師に診てもらったところ、傷も深くなくてあすにも調教を行っても問題ないとのこと」とコメント。7日に1週前追い切りを改めて行い、12日にスミヨン騎手騎乗で最終追い切りを実施する予定です。
昨年の雪辱に燃えているオルフェーヴルですが、悲願の世界一へ前途多難といったところでしょうか?今年のオルフェは不運が続いていて、宝塚記念直前に肺出血を起こして出走回避、フランスでも帯同馬に蹴られて鼻血ブー。「前哨戦の前ということで、それほど大きな影響はない」と池江調教師が前向きに話しておりますが、産経大阪杯以来約5か月ぶりの実戦を前にかなり不安が残ります。外傷性美出血の影響を受けず、フォワ賞連覇できればいいのですが…。
オルフェにケガをさせたブラーニーストーンは6歳のせん馬で、池江厩舎の先輩。決してわざとやったつもりじゃないけど、同僚にケガを負わせてしまったんで、責任を感じているだろうなあ。そんなブラーニーは、15日にプティクヴェール賞(G3・芝1000m)に登録しており、10月6日のフォレ賞にも登録済み。もし「プティクヴェール」で勝っちゃった場合、「アベイ・ド・ロンシャン賞」(G1)に向かうのだろうか?
一方、オルフェーヴルと同じく凱旋門賞に参戦するキズナは、フランス入り後初めての調教を開始。フランス到着後も元気なキズナは、この日はエーグル調教場の直線ダートコースでキャンター調整を行いました。キズナを管理する佐々木晶三調教師によると、翌日以降はさらに調教を進める方針で、凱旋門前哨戦のニエル賞直前の12日には武豊騎手騎乗で最終追い切りを行うとの事です。キズナにとって初めての海外レースとなるニエル賞、凱旋門賞本番に繋がるような好走を期待したいところです。日本ダービー馬の意地とプライドを見せてくれ!