

2013年秋の短距離王決定戦・第47回スプリンターズステークス(GI・芝1200m 16頭立て)が29日、中山競馬場で行われました。GI5勝を誇るスプリント界の絶対王者⑩ロードカナロアを始め、前哨戦のセントウルステークスでカナロアを破った⑦ハクサンムーン、CBC賞でハクサンに勝った⑮マジンプロスパー、2年前は2着だった⑧パドトロワ、前年3着の⑥ドリームバレンチノ、②フォーエバーマーク、⑬サクラゴスペル、⑪スギノエンデバーといった短距離の実績馬に加え、マイルGI2勝の①グランプリボスが1200mのレースに挑んできました。
レース直前の単勝オッズは、ロードカナロアが1.3倍と圧倒的な1番人気を集め、ハクサンムーンが2番人気(6.8倍)。10倍以下は2頭のみで、3番人気以降はグランプリボス、ドリームバレンチノ、サクラゴスペル、マジンプロスパーと続きました。
外回り向正面からののスタートで、マジンプロスパーが好スタートを切ったが、ハクサンがすぐさま先頭を奪う。それに対しカナロアはやや出遅れた。ロケットスタートを決めたハクサンムーンは単独でレースを引っ張り、2番手にフォーエバーマーク、パトトロワとゴスペルが3,4番手で追う。5番手に⑭マイネルエテルネル、⑤マヤノリュウジン6番手。注目のロードカナロアは7番手追走。内にはバレンチノ、外にはプロスパーがカナロアにピッタリつけている。中団の10番手にグランプリボス、11番手に⑨サドンストーム、12番手スギノエンデバー、13番手③アドマイヤセプター。後方は④サンカルロ、⑫アウトクラトール、⑯シルクフォーチュンがしんがり追走。
先頭を行くハクサンは前半600mを32.9秒で通過。サクラゴスペルが外に持ち出し、間にはパドトロワとフォーエバーが追う。カナロアはまだ馬群の中。残り400mを切って4コーナーから最後の直線コースに差し掛かり、ハクサンムーンがまだ逃げ、リュウジンが2番手に上がり、ロードカナロアが残り200m切ったところで3番手まで浮上。坂を上ってハクサンが頑張るが、外からカナロアが徐々に差を縮め、ゴール前でハクサンを捕らえて先頭ゴールイン!これが世界最強スプリンターの貫禄と底力だ!!差し切り勝ちでスプリンターズステークス連覇達成です!
全着順&払戻金
1着⑩ロードカナロア 1分07秒2
2着⑦ハクサンムーン 3/4馬身
3着⑤マヤノリュウジン クビ
4着⑮マジンプロスパー クビ
5着③アドマイヤセプター クビ
6着⑥ドリームバレンチノ クビ
7着①グランプリボス クビ
8着④サンカルロ 1馬身1/4
9着⑯シルクフォーチュン クビ
10着⑫アウトクラトール クビ
11着⑬サクラゴスペル アタマ
12着⑪スギノエンデバー ハナ
13着⑨サドンストーム クビ
14着⑭マイネルエテルネル クビ
15着⑧パドトロワ 2馬身1/2
16着②フォーエバーマーク 1馬身
単勝 ⑩ 130円
複勝 ⑩ 110円 ⑧ 180円 ⑤ 1180円
枠連 (4)-(5) 390円
馬連 ⑦-⑩ 400円
馬単 ⑩-⑦ 530円
ワイド ⑦-⑩ 230円 ⑤-⑩ 1780円 ⑤-⑦ 8170円
3連複 ⑤-⑦-⑩ 13070円
3連単 ⑩-⑦-⑤ 28020円
2013年の秋GI開幕戦・スプリンターズステークスは、ロードカナロアが逃げるハクサンムーンをゴール前でかわし、差し切り勝ちで1着。昨年に続いての優勝で、サクラバクシンオー(1993・94年)以来史上2頭目の連覇(GI昇格後)を果たしました。2着にはハクサンムーン、15番人気の伏兵・マヤノリュウジンが3着に入り、3蓮単で28,020円の高配当決着。昨年3着のドリームバレンチノは6着、短距離初挑戦のグランプリボスは7着という結果に終わりました。
勝ったロードカナロアは、短距離GI5連勝を達成。鞍上の岩田康誠騎手も同レース連覇、今年はこれでGI3勝目です。カナロアを管理する安田隆行調教師は、同一GI3連覇を果たしております。安田厩舎は今年GI4勝目になりますね。
いやぁ~「世界のカナロア」はやっぱり強かった!前走のセントウルステークスでハクサンムーンに負けた時は、休み明けだったのもそうだけど、斤量差(ハクサン56Kg、カナロア58Kg)が影響したような気がしました。「負けたら即引退」の覚悟で臨んだ今回のレースでは、スタートの時に後手を踏み、道中は中団の位置につけ、最後の直線に入った時は「逆転できるの?」と見ていて不安でした。しかし、ここから一気に末脚が伸び、ハクサンムーンを捕らえて勝利。進退を懸けた一番でハクサンに前走のリベンジを果たす事が出来ました。敗れたハクサンムーンも前走同様積極的な逃げと粘りを見せたけど、相手が悪かった…。それでも怪物を相手に健闘したと思います。
GI5連勝を達成したロードカナロア、日本国内はもう使わず、12月の香港スプリントがラストランとなるかもしれません。「最優秀短距離馬」は文句なしで決定、まさかの年度代表馬の可能性もあり得るでしょう。ここまで来たら香港スプリントを連覇して有終の美を飾ってほしい!
いよいよ来週は、世界最高峰のレース・凱旋門賞にオルフェーヴルとキズナが出走します!2週間前のファワ賞でオルフェが圧勝すると、ニエル賞でキズナが英国ダービー馬・ルーラーオブザワールドとの叩き合いを制し、凱旋門賞前哨戦で日本勢がダブル制覇を成し遂げました。英国のブックメーカーの凱旋門賞オッズでも、オルフェーヴルが1番人気、キズナが4番人気と高い評価を集めています。凱旋門賞には日本勢のほかにも、デビュー4戦4勝のトレヴ、ドイツ最強馬・ノヴェリスト、フランスダービー馬・アンテロ、フリントシャー、アルカジームなどが出走を予定。ルーラーオブザワールドの巻き返しも怖い…。日本競馬界の悲願は達成されるのか?歴史が変わる時が来るのを信じて、みんなで応援しよう!




