2020年の夏季五輪の開催都市を決めるIOC(国際オリンピック委員会)総会がアルゼンチン・ブエノスアイレスで行われました。2020年大会は、東京、イスタンブール(トルコ)、マドリード(スペイン)の3都市が立候補し、日本時間8日未明に行われたIOC委員による投票の結果、東京が開催地に決まりました!東京での五輪開催は1964年大会以来2回目となります。
まず投票前に先立って最終プレゼンテーションが行われ、最初に高円宮妃久子さまが「2011年に大きな地震と津波を体験しました。国際オリンピック委員会と関係者の皆様は、深い同情の念を表していただきました。私どもはそれに対する感謝の気持ちは一生忘れません。」と述べられ、「IOCの特別な支援『ツバサ・プロジェクト』は、若い選手たちに、笑顔と希望をもたらしてくれました」とIOCの被災地支援活動を称賛しました。
東京都の猪瀬直樹知事も「東京はダイナミックで安全な都市で世界レベルのインフラに恵まれている」とインフラ面の強さをアピール。安倍晋三首相が懸念視されている東京電力福島第一原子力発電所の汚染水問題について述べ、「全く問題ない。汚染水による影響は、福島第一原発の0.3平方キロ以内で完全にブロックされている。東京は最も安全な都市の1つであり、東京には決して被害はありません」と安全性を強調しました。
8日未明にIOC委員95人による投票がスタート。1回目の投票では過半数の48票を獲得した都市はなく、東京が42票でトップ、マドリードとイスタンブールが26票で同数。2位を決める投票の結果、イスタンブールが49票を集めて2位で決選投票に進出、マドリードが45票で最下位となり落選となりました。その後決選投票が行われ、午前5時から始まった開催都市発表セレモニーで、ジャック・ロゲ会長が開催地が書かれた封筒を開け、「東京」と読み上げました。決選投票の結果、東京は60票、イスタンブールは36票で、日本が圧勝する形となりました。
みんなが待ち望んでいた「2020年東京オリンピック」が遂に実現することになりました!日本での五輪開催は1998年の長野冬季五輪以来4回目ですか。日本中の皆様もテレビの前で固唾をのみながらIOC総会の様子をご覧になったと思います。私も眠気を我慢しながら開催都市が決まる瞬間を見ました。「TOKYO」と書かれたカードが出た時は、一気に目が覚めたなあ。総会が始まる前は東京が一歩リードしていたんだけど、直前になって「汚染水問題」もあってマドリードが猛追し、「東京VSマドリード」の一騎打ちモードになるかと思ったら、1回目の投票でマドリードがまさかの落選。もしマドリードが残っていたら決選投票で負けてたかもしれません。
東京五輪開催が決まりましたが、福島原発の汚染水、選手村や競技施設の建設、首都高速道路の老朽化している部分の再整備などの課題が残されています。メイン会場の国立競技場は2015年夏から改修工事が始まり、2019年3月までに完成する予定。「新国立競技場」は8万人収容のドーム型競技場に生まれ変わるとのこと。また、臨海部には2万人収容の「アクアティックセンター」、有明地区に「有明アリーナ」や「有明体操競技場」、自転車競技施設「ベロドローム」を建設予定。
最近では陸上の桐生祥秀選手、競泳の瀬戸大也選手、萩野公介選手、山口観弘選手、女子サッカーの田中陽子選手、ゴルフの松山英樹選手など期待の若手アスリートが台頭。7年後には日本選手団の中心選手になっているかもしれません。
4年前のIOC総会で東京が落選した時は「自分が生きているうちはもう二度とないだろうな」と思っていたけど、2020年にオリンピックが日本にやって来る事が決まって本当にうれしいです。その頃の自分は35歳になっています。五輪開幕まで生きていられるかわからないけど、日本選手を一生懸命応援したいと思います。