日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

第94回箱根駅伝  東洋大学が1年生トリオの活躍で4年ぶりの往路優勝!

2018年01月02日 | Sports

新春恒例の第94回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)は、2日に前半の往路(5区間107.5Km)が行われました。昨年は青山学院大学が圧勝し、大会3連覇&学生駅伝3冠制覇。今季の学生駅伝は、開幕戦の出雲駅伝で東海大学が優勝、全日本大学駅伝は神奈川大学が20年ぶりの優勝。今大会は青学、東海、神大の3強による優勝争いと言われていましたが、往路で波乱が起きました。



午前8時に20校+関東学生連合の21チームの1区のランナーが一斉にスタート。最初の1区(21.8㎞)で、最初の5キロを14分36秒、10キロを29分21秒で通過。17キロ手前で青学大・鈴木塁人が先頭集団から抜け出すが、17.9キロ時点で東洋大・西山和弥が鈴木をかわしてトップに立つと、そのまま後続を引き離す。2番手争いでは、駒澤大学と国学院大学が競り合う。東海大は5番手、青学は7番手に後退。
独走態勢を築いた東洋・西山は21キロ過ぎにタスキを外してラストスパート。1時間2分16秒のタイムで、最初の鶴見中継所を先頭でタスキ渡し。14秒差の2位に国学院、その後に駒澤、日本体育大、青山学院大、神奈川大、東海大、上武大、中央学院、順天堂、早稲田、中央、拓殖、大東文化、国士舘、帝京、山梨学院、法政、東京国際大、学連の順でリレーした。

各校のエースが集う華の2区(23.1㎞)、先頭の東洋大・相沢晃は、5キロを14分12秒で通過。後続では神大・鈴木健吾、青学・森田歩希、東海・阪口竜平が2位争い。10位でタスキを受けた順大・塩尻和也が横浜駅のところで5位まで浮上。1区17位の山梨学院・ニャイロが7人抜きで10位まで押し上げる。
後半に入り、12キロ前に東海・阪口が2位集団から遅れ始める。13キロ過ぎには、山学・ニャイロと拓大・デレセが早稲田と順大をかわし5位タイ。ニャイロはこの時点で12人抜き達成。2位争いも動きがあり、青学・森田が神大・鈴木を引き離して単独2位。前を行く東洋・相沢を猛追。
そして戸塚中継所、まず東洋大が先頭でタスキリレー。それから22秒遅れて青学大が2位、神大が37秒差で3位。山学・ニャイロは13人抜きの4位、拓大・デレセも8人抜きで5位に浮上。6位・早大、2位争いをしていた東海は7位後退。順大・塩尻は後半失速して10位。そして、学生連合が繰り上げスタート3秒前(トップが通過してから10分後に繰り上げ)に無事タスキリレー。

3区(21.4㎞)、青学はエースの田村和希を起用。出だしから快調に飛ばし、先頭の東洋・山本修二との差を徐々に縮める。7キロ通過時点で9秒差、10キロ時点で8秒差。しかし、東洋・山本が安定した走りを見せ、14.3kmの茅ヶ崎チェックポイントで13秒差、18.1km地点で28秒差まで拡げる。田村も必至の形相で走り続けるが、終盤ペースが落ちた。
最後まで崩れなかった東洋・山本は、青学に46秒の差をつけて平塚中継所を先頭でタスキ渡し。田村は2位でリレー。早大が3位に上がり、神大は2分40秒差の4位、東海大は3分21秒差の6位。往路優勝は厳しくなったか?

往路最短区間の4区(20.9㎞)では、首位の東洋大・吉川洋次が区間記録を上回るペースで走り、2位・青学に8.9km地点で1分13秒、17.7㎞の小田原本町で1分41秒差に拡げ、小田原中継所では2分3秒の差をつけた。1時間2分22秒の好タイムで区間記録を1分以上も更新。しかし、3位の神大・大塚倭が1時間2分21秒の区間新記録を打ち立てた。


山登り区間の5区(20.8Km)、先頭の東洋大は1年生の田中龍誠が山登り区間を担当。2位の青学大・竹石尚人は、大平台(7キロ地点)で東洋に1分21秒差、小涌園前(11.2キロ)で1分2秒差まで縮める。
後方では、10位でタスキを受けた城西大・服部潤哉が13.5キロ過ぎに5位に浮上。さらに法政・青木涼真が14位からシード圏内まで押し上げてきた。一方、小田原で3位だった神大は荻野太成がブレーキを起こし、16キロで9位に後退。
往路優勝争いは最終盤を迎え、芦之湯(16.1キロ地点)で東洋・田中と青学・竹石との差は43秒差。ところが、竹石が右足にけいれんを起こして一旦ストップしてしまう。粘り強い走りで竹石の追い上げを振り切った田中は、そのままゴール地点の芦ノ湖を先頭でFINISH!東洋大学が4年ぶりの往路優勝!青学大・竹石が36秒遅れて2位でゴールイン。その後、3位に早稲田が入り、拓大が4位、法政・青木は9人抜きで5位まで押し上げ、城西・服部が6番手でゴールしました。





箱根駅伝 往路結果
1位 東洋大学   5時間28分29秒※往路新記録
2位 青山学院大学 5時間29分05秒
3位 早稲田大学  5時間30分25秒
4位 拓殖大学   5時間33分05秒
5位 法政大学   5時間33分06秒
6位 城西大学   5時間33分19秒
7位 日本体育大学 5時間33分47秒
8位 順天堂大学  5時間33分54秒
9位 東海大学   5時間34分09秒
10位 中央大学   5時間34分18秒
11位 中央学院大学 5時間34分43秒
12位 帝京大学   5時間34分47秒
13位 駒沢大学   5時間36分01秒
14位 国学院大学  5時間36分58秒
15位 神奈川大学  5時間38分04秒
16位 山梨学院大学 5時間38分07秒
17位 大東文化大学 5時間39分38秒
18位 国士舘大学  5時間41分38秒
19位 東京国際大学 5時間41分45秒
20位 上武大学   5時間42分22秒
OP 関東学生連合  5時間49分20秒※

区間賞
1区 西山和弥(東洋大)1時間02分16秒
2区 森田歩希(青学大)&ニャイロ(山学大) 1時間07分15秒
3区 山本修二(東洋大)1時間02分17秒
4区 大塚倭(神大)  1時間02分21秒※区間新
5区 青木涼真(法大) 1時間11分44秒※区間新



箱根駅伝往路は、東洋大学が1区から先頭の座を守り切り、4年ぶり5度目の往路優勝を飾りました。総合4連覇を目指す青山学院大学は、36秒差の2位で復路を迎えます。早稲田大学は安井雄一選手の頑張りもあり3位。拓大は2区のデレセ以降の選手も頑張り、往路最高の4位と大健闘。法政大学は青木選手が区間新の力走で5位。3強の一角とみられていた東海大は9位、神奈川大学は15位に終わり、優勝争いから脱落。神大は4区の大塚選手が区間賞を獲得するも、その次の荻野選手が大きく順位を落としてしまうという大誤算。
2年ぶりの出場となる中央大はシード圏内の10位。中央学院は中大から25秒差の11位。シード権争いは、7位の日体大から12位の帝京大までの6チームが1分以内の大混戦。なお、17位の大東大以降は、復路一斉スタートとなります。

4年ぶりの往路王座に返り咲いた東洋大は、4年生の選手が不在で、1年生の選手を3人も起用。1区の西山選手が区間賞を獲得すると、4区の吉川選手は区間2位の力走で、青学大との差を拡げました。山登り区間を任された田中選手は、2分以上のリードを守り切りました。酒井俊幸監督の大胆な起用策が大当たりしましたなあ。復路も1年の選手や2年生も出場予定。これで総合優勝できたら最高なんだが…。
青山学院は3区の田村選手が逆転できず、4区を終えた時点で2分以上も離されました。それでも、5区の竹石選手がけいれんを起こしながらも36秒差まで詰める激走。足が止まってもすぐに走りだしたのは見事。復路には下り坂職人の小野田勇次選手、下田裕太選手と経験豊富な選手が控えています。36秒差ならタイム的には逆転は十分に可能。箱根王者の底力を発揮できるでしょうか?



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