MY LIFE AS A FOOTBALL

ないかな ないよな きっとね いないよな
会ったら言えるかな まぶた閉じて浮かべているよ

風に吹かれて

2007年02月05日 | ポンコツ作家部


 鶴城クラブ 1 ー 1 甲府東OB

              2/04 小瀬球技場

■ 鶴城クラブ

GK ヨーコー・オノ
DF トシオハ・トシオ
   カジ?・カガミ
   ブトラ・サカモト
   クーボ・サンチェス
MF ウナギノ・シミズ
   ディエゴ・レッツダイエット・カワスミ
   タンテーノ・クドーチャン
   スモール・リトル
   エーギョーノ・ナイトー
FW リョコーノ・コシイシ

 今日は天気はいいが、風が強い。

数日前、ブトラ・サカモトからメールが入る。
「3連勝しましょう!」と。

おお、こっちもそのつもりだ。こんなチャンスは、そーねーからな。
んが、DFのカナメ、ネスネスタ・ヤマモトがいない。痛いなぁ

てことは・・・センターバックがいないじゃん。
誰も手を挙げないから、オレが「じゃ、オレやるよ」
「どーぞ、どーぞ」って ダチョウか!?

そのかわり、ボランチふたりががんばる。
クドーチャンとリトルの、チビっこコンビだ。
うーん、素晴らしい! シャビとイニエスタに見えるぞ!

 試合は一進一退だ。

局面局面でプロフェッショナル・ファールが応酬される。
といえば聞こえはいいが、お互い抜かれたら付いていけないから
とりあえず、足を引っ掛けるのだ^^

相手の攻撃はたいして怖くないが、
こっちの攻撃もパっとしない・・・
まったく、ダシが効いてない味噌汁のようなゲームだ。

「3連勝しましょう!」のブトラは、病み上がりで
腰に力が入らず、ヨタヨタしている。ムリすんなって。

 このまま0-0でハーフタイムか・・・その時

ディエゴ・カワスミから、攻撃参加したトシオハ・トシオへ横パスが通る。
トシオハ・トシオ、珍しく迷わずミドルシュートを打つ!

追い風を味方にしたシュートは、右上スミに突き刺さる …
うん?突き刺さる とてもそんな威力はなかったな。
“置きにいく”のほうが近い。

んでもゴールはゴール。ゴールに貴賎なし。
直後にホイッスルが鳴ったから、理想的な時間の“それなり”のゴールだった。
あぁ、それなりねぇ^^

 3連勝が現実的に・・・

ただ、後半は相手が風上だ。
マジで“敵は風だけ”というくらい守備は安定している・・・が

後半も半ば過ぎ、左サイドでFKをとられる。
う~~ん、不吉な予感が

案の定、ゴールへ巻いてくる速いボールが来る!
ここで、冒頭のイラストを参照してね。

赤い線がボールの軌跡で、黒い矢印がトシオハ・トシオの動き。
アンビリーバボッ!! それは美しくも哀しいオウンゴール!

ゴールの中にいたオレは、目の前で一部始終を目撃した。
前に振ったヘディングが、後ろへ飛ぶのを見るのは不思議な体験だ^^
もうこれは、トシオハ・トシオの“芸”としかいいようがない。

 1ゴール1アシスト!

トシオハ・トシオの一人舞台、独演会、自作自演、おんぶにだっこ・・・
ま、これがサッカーだ。 どうってことはない。
そーはいっても、トシオ 1回死んどけ。

後半の後半は、私も守備をおっぽり出して前線へ。
パワープレー状態になるが、追加点を奪えずドローで終了。
残念、惜しかった。また次、がんばりましょか。

 
 試合が終わってひと休み・・・

野球のバックネット付近で、サッカー小僧3人組が遊んでいる。
3人とも、小学校6年か、中1くらいだ。

どいつもこいつも、顔が小さくてツルツルしたジャニーズ系だ。
バックネットをキックターゲットの的にして、勝手なルールで
ワーワーキャーキャーやっている。

サッカー小僧が3人いて、ボールが1個あれば、
この世に怖いものなどないのだ。
あきることなく、延々と、とても楽しそうだ。

そのうち、ボールがこっちに転がってくる。
3人はそろって期待のこもった目でオレの顔を見て、ニコニコしている。

よーし、ここは1発、ロナウジーニョも真っ青の妙技を見せてやろう・・・
・・・のつもりが、実際にやったことは …

ボールを拾い上げ、ジャージのお腹の中に入れ、妊婦状態になって
彼らに背を向けて、とっとと帰ろうとしたのだ。

後ろで「あ~~~~ん」とか「なんで~~~」と笑い声がする。
ちょっと受けたので、返品してあげよう。

でも、フツーには返さないよ。
体を左に傾け、アボンダンシエリがするような横蹴りのパントキックを
おもっきりのパワーで蹴ってやった^^

そんなボールさえ、連中にはうれしいらしく、
「キャー!」とか「やめてー!」とか言いながら、笑って逃げていた。

少年の日々はキラキラ輝いて、なんの屈託もない。

屈託だらけのオッさんは、
ボロボロの体にムチを打ち、家に帰るのだ。ふーーんだ。