やはり予想どおり、ということになります。二度目の緊急事態宣言は、対象領域こそ狭くなりますが、1か月の延長となるようです。朝日新聞社が、2021年2月1日23時22分付で「政府、緊急事態宣言を延長へ 10都府県で3月7日まで」として報じています(https://www.asahi.com/articles/ASP217HKPP21UTFK01V.html)。
正式決定は今日(2月2日)に行われるとのことです。なお、栃木県については解除するようです。
また、これも当たり前のことと思われますが、Go To トラベルの全国停止も継続されるとのことです。これについては、共同通信社も2021年2月1日23時11分付で「GoToトラベル全国停止も延長 政府、再開条件検討急ぐ」として報じています(https://this.kiji.is/728929862086983680)。共同通信社の記事には「トラベル事業の停止長期化で、廃業や休業に追い込まれる宿泊施設も多く、再開条件や旅行中の感染対策強化について検討を急ぐ」と書かれていますが、「廃業や休業に追い込まれる」のは宿泊施設に限らないでしょう。
両方の記事を目にして、少しばかり考えついたことを記しておきましょう。
第一に、朝日新聞社の記事によると、2月1日の衆議院内閣委員会において尾身茂氏は感染の水準が高くて医療の逼迫状態が続いていると述べたそうです。また、同日の専門家会議は1月中旬以降における全国の感染状況を「減少傾向になっている」と評価しているというのですが、気になるのはここです。新規感染者が減少しているのが何故かということで、元々徹底していない検査態勢が(様々な事情があるとはいえ)さらに弱化しているためではないかとも考えられなくはないからです。
第二に、既に「不気味な話」および「令和2年度第3次補正予算が成立した/財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案」において記したように、緊急事態宣言の解除はステージ4からステージ3に下がることが前提とされています。ステージ4は「感染爆発段階」、ステージ3は「感染急増段階」です。「感染爆発段階」→「感染急増段階」となったから宣言を解除するというのでは、ステージ2や1へ下がることよりも緊急事態宣言の再発出こそ時間の問題でしょう。変な表現を使いましたが、短期間でステージ3からステージ4へ戻ると考えるほうが自然でしょう。緊急事態宣言を解除したが1週間か2週間で再発出ということもありえます。逆に、緊急事態宣言を解除してさらに感染が下火になるほうが長い期間を必要とするとも言えるかもしれません。
別の記事(少し目にしただけで別のページに飛んだので、よく覚えていません)では実効再生産数が1を下回っているとも書かれていました。これは第一の点とも関わりますが、実効再生産数の低下が続かなければ新規感染者数が少なくならないので、現段階では延長も仕方のないところといえます。
第三に、トラベルについては書かれているものの、イートについては書かれていなかったのでどうなるのであろうかと思いました。同様に停止を継続するのが自然ですが、いかがでしょうか。うちの近所や二子玉川などでもGo to イートのポスターを掲げている飲食店が何軒かあるのですが、必ず「停止中」というような紙が貼られています。見る度に空しくなります。
第四に、2020年度第三次補正予算が成立しているのに、Go to トラベルなどは停止されたままです。これは簡単に予想できた事態であり、2020年12月15日の閣議決定以後、内閣が一度も組み替えなどを検討しなかったことも不可思議ですし、野党から組み替えを求める意見が出されたのに内閣(政府)が応じなかったことも不可思議です。この一件だけを見れば、第三次補正予算に反対した政党のほうが賛成した政党より政策立案能力が高いとも言えます。3月7日(まで)に全面解除されるという保証もありませんから、状況次第では今月中に第4次補正予算を組む必要が出てくるでしょう。3月7日から31日までの間にGo to関連の予算を消化できるというのでしょうか。
それにしても、ミャンマー情勢が気になります。
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