中学生時代に渡辺香津美さんの「トチカ」を聴いてジャズやフュージョンに興味を持ちだした私ですが(ということは、小学生時代にテレビのCMか何かで「ユニコーン」を聴いていたことになります)、決定打はウェザー・リポートでした。最初に買ったアルバムは「プロセッション」でしたが、どうしても「ブラック・マーケット」を買いたくて、大井町の阪急に行ったこともありました。今でも曲としては「ブラック・マーケット」が最も好きです。
何だかんだと、ウェザー・リポートのオリジナルのアルバムは全て購入しましたが、その中で一番好きなのは何かと尋ねられたら、まずは「幻祭夜話」(Tale Spinnin')をあげます(次に「ライヴ・イン・トーキョー」でしょうか)。
ウェザー・リポートというと「バードランド」がトップを飾る「ヘヴィー・ウェザー」が最も有名かもしれません。その次が「ブラック・マーケット」、「8:30」、またはデビューアルバムの「ウェザー・リポート」あたりでしょうか。それらに比べると「幻祭夜話」は地味ですが、全6曲を一貫したコンセプトが流れているように聴けるのです。この一貫性が他のアルバムよりもかなり強いように感じられます。また、1曲目("Man in the Green Shirt")、3曲目("Between the Thights")および5曲目("Freezing Fire")におけるリズムの強力さも特筆に値するでしょう。1970年代における良質のジャズ・フュージョンの典型とも言えます。少なくとも、「幻祭夜話」なくして「ブラック・マーケット」も「ヘヴィー・ウェザー」もなかったと言えることは間違いないでしょう。
ちなみに、私が持っているのはLPで、CBS SONYの1970年代のレーベル・デザインのものです。上半分程が、クラシック音楽の場合は青、ジャズなどはオレンジとなっていました。
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