今回は、2005年3月17日に東横線武蔵小杉駅で撮影した写真を掲載しておきます。懐かしい、東急8000系です。
私が大東文化大学に移って1年が経過しようとしている時期で、目黒線もまだ武蔵小杉までの運転でした(現在は日吉まで運転されていますが、正式の区間が目黒~田園調布であることに変わりはありません)。
私が生まれた年の翌年、つまり1969(昭和44)年にデビューした8000系は、長らく東横線の主力として活躍しました。そのため、幼少時から、初代7000系とともに慣れ親しんだ車両でもあります。非常に地味なデザインですが、これは当時の社長、五島昇氏の意向によるものとも言われています。外見と逆なのが内面で(これが江戸の「粋」という概念にもつながるような気がします)、界磁チョッパ制御、ワンハンドルマスコンなど、世界初、日本初の技術を盛り込んで登場しました。ローレル賞候補でしたが、最終的に名鉄600形に敗れました。「鉄道友の会も見る目がないなあ」と思っています。
東横線用として登場しましたが、すぐに田園都市線(当時は大井町線も田園都市線の一部)でも運用されるようになりました。また、新玉川線(現在の田園都市線の渋谷~二子玉川)が開通してからは8500系に組み込まれる車両もありました。その後も東横線と大井町線で活躍を続けました。
東横線では長らく各駅停車専用でしたが、東横特急が設定されてからは特急や急行としても運用されました。
今度は上り電車で8000系が来ました。方向幕は、当初は白地、しばらくしてから黒地で、現在はほとんどがLEDになっています。中学生時代に走っていた空クーラー(クーラーキセと呼ばれるカヴァーがついているのに冷房が入っていないこと)が懐かしく思い出されます。
そういえば、デビュー当初は、ステンレス無塗装でした。素っ気のないデザインとも言えますが、私が一番好きなデザインでした。1980年代のいつごろからか、赤帯を巻くようになり、1990年代からは、いつの間にか正面に隈取りがなされたものも出ています。これは内装改造車を意味するものでした。
東急のみならず、日本の鉄道界に多大な影響を与えたのが8000系です。東急では、1980年代までこの8000系シリーズが製造されました。8500系、8090系、8590系です。このうち、当初から田園都市線および新玉川線用として製造され、一部が東横線でも運用された8500系は、ローレル賞を受け、営団半蔵門線の渋谷~青山一丁目が開業した際の車両でもありました(営団の車両はなかったのです)。長らく田園都市線の主力であり、現在も田園都市線と大井町線で運用されています。従って、東京メトロ半蔵門線でも運用されており、さらに東武伊勢崎線・日光線でも運用されています。その後も、8090系、8590系が登場し、いずれも当初は東横線、後に大井町線で活躍しましたが、8090系は今年の5月に運用から離れ、8590系(但し、中間車は8090系)も田園都市線の2編成を残すのみとなっています。
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