北東北に寄せる

あの日　あの山の向こうに
大きな波が押し寄せて
たくさんの生命たちが天に昇っていった

ぼくらはそれを都会のビルの
ブラウン管のこっち側でただ呆然と
繰り返す揺れの中で見ていた

つながらない携帯電話を握りしめ
ただ呆然と流れつづけるニュースを聞いていた

空の上から見ていてくれていますか
消えていった街は
少しずつだけれども
元気になりました

あなたたちを忘れないためにも
少しずつだけれども
元気になりました