件のストラト のピックアップ乗せ換えをやろうと思っていたのですが、この際、キャパシターも乗せ換えようと決心して発注したので、部品が届くまで、ずっと懸案だった Fender Made in Japan TRADITIONAL II 50S TELECASTER のブリッジピックアップマウントネジの取り換えを行うことにしました。
いくらプラモデラーの技量をもってしても、現在は寂しいかぎりですから。
サウンドハウスさんでは、MONTREUX ( モントルー )の インチマイナスネジ しか扱っておらず、これが、スクリューの長さが短すぎてピックアップの高さを下げると、ネジからピックアップが外れて落ちてしまうとのレビューだったので、さすがに人柱にはなりたくないと、購入せずにいました。
ところが、製品ナンバーで検索したら、ギターワークスさんのWEBサイトに、FENDERの純正部品のインチマイナスネジ(P/N 0018376049)が売っているではないですか!!
さっそく注文して、作業にとりかかりました。
まず、現状の寸法(サドルの位置とピックアップの高さ)を現状復帰の簡便さを狙って記録します。
弦を外し、Bridge Assembly の4本のネジを外します。ネジの並びはそのままの順番に置いておきます(木ネジなので、穴やねじ切り溝を広げないように同じ場所に戻したい)。
ボディーを養生して外します。ピックアップのコードが意外と短いので切らないように注意が必要。
発注してあった純正マイナスネジ登場。
ピックアップを外します。あとで気が付いたのですが、ピックアップは外さずに、ネジは1個づつ外して1個ずつ交換するようにしないと、ピックアップを戻すのに苦労します。
ここで、大変なことを発見!! なんと、既存のネジが明らかに長くて太い。購入したネジでは、ピックアップの金具のねじ切り穴サイズにはガバガバなのと、長さがギリギリ足りないため、ピックアップを完全に固定することができません。
だいたい、純正ねじの規格が 6-32 x 5/8インチ(外径約3.5mm、山数は32山(0.79mm)長さ1.58cm)と表示されているのですが、どう測っても 外径 3.1mmぐらいしかないので、もともと怪しいとは思っていたのですが、どちらにしても既存のネジの外径が 4mmぐらいあるので、もともと無理だったということです。
Fender Made in Japan TRADITIONAL II 50S TELECASTER の 標準装備のピックアップは、USA Fender TELECASTERのピックアップとは規格が違うことが分かりました。残念!!
このままじゃどうしようもないので、ありあわせのナットがミリ規格でも、なんとかネジをギリギリ受けることができたので、当面これで止めておきましたが、やはりピックアップの高さを標準ぐらいまで下げようとすると、結局外れてしまいます。
せっかくバッチリと合う純正ものが見つかったと思ったのに、暗澹たる気分です。その日はもう作業を中止して、床に入りながらああでもないこうでもないと、解決策を考えました。
頭を切り取ったネジをエポキシ接着剤で接着し伸長することも考えたのですが、どう考えても強度が持たないだろうと予感できます。
そこで、浮かんだのが、トレモロアームの「がたつき」を押さえるのに熱収縮チューブをねじ込むというアイデアでした。
ネジの直径が1mm ほど足りないので、熱収縮チューブをかぶせればネジ山もうまく噛んでいくのではないかと閃いたのです。
翌日さっそく試します。はんだごてで熱収縮チューブをあぶって収縮させます。これでネジ山に密着して簡単には抜けません。
やりました!!
上手く止まってくれていますし、ピックアップの上下の可動も可動範囲は狭いが標準の高さまでなら調整可能です。そう頻繁に調整するものでもないので、これで何とか行くでしょう。
ちなみに、ピックアップの型番は「PTP1072 A56T-PU42-830 TTC R」と書いてありました。
というわけで、一時はどうなることかと(まあ、大したことではないと言ったらその通りですが.....)思いましたが、やっと、懸案だった 1952年 TELECASTER の レプリカが完成しました。
う~ん、音には関係ないと思うのだけれど......。