私的美遊空間

美しく愛しいものたちへのつぶやき

京都・北野天満宮の梅花祭と大茶湯

2016年02月27日 | 神社仏閣・仏像
~ 宝物殿前の梅の花 ~

2月25日は菅原道真公の命日、その遺徳を偲んで毎年この日に梅花祭が催されます。
抜けるような青い空のもと、大茶湯と天神さん(骨董市)も同時開催ですので
張り切って行って来ました。



~ 一の鳥居 ~
バス停付近からもう人、人、人の波、人でいっぱいです。
お祭りはやはりこれでなくっちゃね♪



~ 楼門 ~
全国の天満宮、天神社の総本社とあって、楼門の風格はさすがです。
参道にはいろんなお店が並んでいて、あちこちから良い匂いがしてきます。




~ 撫で牛 ~
菅公と牛には深い関係があります。
伝承、伝説によると、菅公の生年が丑年だったこと、そのせいか菅公は牛を愛し大事にしたこと、
菅公が大宰府に下る時に牛が泣いて見送ったこと、刺客から菅公を守ったこと等が伝えられています。

また、菅公自ら「遺骸を牛に乗せて人に引かさず、牛の行くところに留めよ」と遺言し、
その通りにすると、牛は安楽寺(大宰府付近)で動かなくなったためにそこを墓所としたとのこと。
ー 北野天満宮HP 参考 ー

その故事により臥牛が天神様(菅公)の使いとして、天満宮に置かれるようになったとのことです。
そしてその牛の頭を撫でると頭が良くなり、痛いところを撫でるとその部分が治ると信じられています。
今でも菅公と天満宮を守るかのように鎮座している姿には、主人を思う健気さを感じてしまいます。



~ 三光門 (重要文化財) ~
この門をくぐると本殿に至ります。
ちょうどここで神事が行われるところでした。





神職一同は冠に菜種をさしています。
これは、菅公の霊の怒り(大宰府に罪もなく左遷させられたこと)をなだめる
という音に通じたなたね(菜種)を古くから神饌として奉げていましたが、
新暦への移行等により祭事の日時が一か月ほどずれたため、それ以降菜種の変わりに
梅の花を奉げるようになり、菜種は冠につけるようになったということです。
ーウイキペディアー



ー 三光門の狛犬 ー
ここにある狛犬は大きくて立派な角を持っています。
ご神紋の星梅鉢紋の提灯と白梅が良く似合っていて、私が好きな一角です。



ー 拝殿 (国宝) ー
拝殿前の左側に紅梅、右側に松が植えられています。
この紅梅は「飛び梅伝説」伝承の木、と説明書きがありました。

「東風吹かば にほひおこせよ 梅の花
あるじなしとて 春なわすれそ」
(私がいなくなっても、春が来るたびに、忘れることなく
梅の木よ、芳しい花を咲かせておくれ)
菅公がいよいよ京を立つという時に詠んだ、梅の木への惜別の歌です。

飛び梅伝説によると、梅の木は主人を慕うあまり一夜にして菅公の暮らす
大宰府まで飛んでいき、その地に降り立ったということです。

そして、梅と同じように愛された桜と松がありましたが、桜は悲しみのあまり
みるみる葉を落とし、ついには枯れてしまい、松は梅と共に飛び立ったが
途中で力尽き、須磨の丘に降り立ちそこに根を下ろしたとのこと(飛び松伝説)
ー ウイキペディア ー

梅はいじらしく、桜と松は哀れです。
この伝説は人々の菅公への哀れみが作り出したもののように思えます。
こんなところは日本人の優しさなんでしょうね。




ー 本殿(国宝)、透塀(重要文化財) ー
拝殿の後方は本殿になっており、その本殿を透塀(すきべい)で囲まれています。

透塀は、上段、中段、下段に分かれており、
上段は、極彩色の彫刻をちりばめた欄間
中段は、朱塗りの連子窓風
下段は、塗りのない板
拝殿、本殿も美しく見応えがありますが、
この透塀も美しく整っていて必見の建物です。




ー 大茶湯、野点席 ー
こちらは三光門広場で行われる、秀吉の大茶湯に因んだお茶席です。
上七軒の芸舞妓さんのお点前とお運びで華やかなお席です。
やはりここは京都。芸舞妓さんの姿は美しくていいものですね。

お茶券は宝物館と梅園の入場券をセットで1500円
Ⅰ月25日からの販売で限定3000枚、開催時間10時~15時
当日の販売分も多く用意され、売り切れることはまず無いそうです。
長い行列でしたので、お茶席は諦めて天神さん(骨董市)に行くことに。

その後にお茶席の様子を見に行くと(13時頃)、行列はうんと短くなっていました。
ゆっくりとお茶席に入りたい方はその時間以降がいいようです。

次回は天神さんの様子をお知らせします。

コメント (9)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする