カンボジア経済

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ベトナム航空 カンボジア国営航空の株式売却へ

2020年04月23日 | 経済
 4月16日、国営ベトナム航空が、保有していたカンボジア・アンコール航空の株式49%を売却したとカンボジア民間航空局(SSCA)は発表しました。売却先は中国系企業とのことですが、社名は公表されていません。
 カンボジア・アンコール航空は、カンボジアのナショナルフラッグキャリアーとして2009年7月27日に発足しました。当初、株式は、カンボジア政府が51%、ベトナム航空が49%を保有していました。今回のベトナム航空の株式売却を機に、政府が全株を買収するとの臆測も出ていましたが、「企業の独占を認めない政権の方針と国有化は矛盾する」として、民間企業の参加を求めたとしています。ただ、政府は世界貿易機関(WTO)の国営企業に関する指針に違反しない範囲で、アンコール航空への支援も視野に入れているとしています。
 ベトナム航空は新型肺炎の拡大などで業績に悪影響が出ていることから、財務状況の改善が急務と判断して、株式売却に動いたものです。この他、保有する機材エアバスA321を5機売却しています。
 新型肺炎の影響で、世界各国の航空会社は困難に直面しており、オーストラリアのバージン航空が既に破綻しています。アンコール航空は、エアバス3機とプロペラ機ATR-72を3機しか保有していない小規模航空会社であり、今回の新型肺炎問題を乗り切るためには、新たな出資者に加え政府からの支援も重要なものになるものと見られます。


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