カンボジア経済

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ラナリット殿下 ご逝去

2021年12月01日 | 社会・風土
 11月28日、ノロドム・ラナリット殿下は、滞在先のフランスでご逝去されました。77歳でした。心より哀悼の意を表します。
 ラナリット殿下は、故シハヌーク前項王陛下の次男として1944年にプノンペンで生まれました。1991年10月のパリ国際会議における和平協定への署名後にカンボジア最高国民評議会が構成されるとその議長に就任しました。国際連合カンボジア暫定統治機構の下で1993年に実施された総選挙では、結成して以来率いていたフンシンペックが外部の予想に反して第1党となりました。第2党となったフン・セン率いる人民党との妥協の産物として、ラナリット殿下が第1首相、フン・セン氏が第2首相という2人首相制となりました。しかし両党の争いは続き、ラナリット殿下が国外訪問中の1997年7月5日にプノンペンで両党派の軍の武力衝突に発展しました。フンシンペック派の軍は敗走し、ラナリット殿下は首相を解任されました。
 その後は、フンシンペック党やラナリット党党首を務める等して、王党派を率いることを目指しましたが、人民党の力には抗しきれず、晩年は政治的には不遇となりました。しかし、国外追放や政治からの引退宣言等に負けず、最後まで粘り強く戦う姿勢を見せられていました。
 2012年に故シアヌーク前国王陛下が逝去されて9年、ラナリット殿下がご逝去されたことで、王党派は政治的には厳しい状況となるものと見られます。なお、日本の林外務大臣も「御冥福をお祈りします。」との外務大臣談話を発表しました。
(写真は、AKPより)

外務省のサイト
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/danwa/page3_003164.html




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