カンボジア経済

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フン・マネット新首相 中国訪問 習近平主席とも会談

2023年09月21日 | 経済
 9月15日、カンボジアのフン・マネット新首相は、北京を訪問し、習近平国家主席と会談しました。フン・マネット氏は首相就任後、インドネシア・ジャカルタでのASEAN関連首脳会議で外交デビューを果たした後、初の外遊先として関係を重視する中国を選んだ形です。
 中国外務省によると、習近平主席は「初の外国訪問に中国を選んだことは、新政府が両国友好の強化と発展を重視していることを示している」と評価したとのことです。フン・マネット首相は「カンボジアの経済社会の発展に対する中国の長期的支援に感謝する」と表明し、地域や国際的な問題で中国と緊密に協力していくと述べたとのことです。
 フン・マネット首相は、9月16日に広西チワン族自治区南寧市での「中国・ASEAN博覧会」も訪問しました。
 フン・マネット首相は、米陸軍士官学校を卒業し、米ニューヨーク大で経済学修士号を、英ブリストル大で経済学博士号を取得するなど欧米通と見られています。しかし、当面は、中国を後ろ盾とした父のフン・セン前首相と同様、親中路線を継続するものと見られます。
 首相は、9月20日から、国連総会出席のために訪米が決まっていたため、その前に中国を訪問したと見られます。こうした順番を極端に重視する傾向のある中国としては、とりあえず安心したものと見られます。中国政権内部では外務大臣や国防大臣が更迭されて動静が不明となる等、大変な状況にあると言われますが、数少ない「親中国」のカンボジアへの影響力を維持しなくてはならない状況下でフン・マネット新首相を歓待しました。
 他方、日本は、岸田首相が9月7日にジャカルタでフン・マネット首相との首脳会談を実施済です。また、12月には日ASEAN友好協力50周年特別首脳会議を東京で開催する予定です。日本としては、米中の板挟み状況のカンボジアが、中国に傾きすぎないように様々なチャンネルを通じて働きかけていくことが重要とみられ、今後も二国間外交やASEAN外交において積極的な取り組みがなされることが期待されます。
(写真は、AKPより)



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