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カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

アジア開発銀行 カンボジア電力公社と太陽光発電アドバイス契約

2022年11月09日 | 経済
 11月2日、アジア開発銀行(ADB)は、カンボジア電力公社(EDC)と、太陽光発電に関する取引アドバイスサービス契約に調印したと発表しました。この契約により、EDCが実施する2ギガワット(2000MW)規模の太陽光発電開発を支援し、カンボジアが目標としている2050年までのカーボンニュートラル達成を目指すとしています。
 この契約に基づき、まず2030年までに開発可能な太陽光発電事業に関する調査を実施します。この際、電池・蓄電システム(Battery Energy Storage System: BESS)の活用も念頭に置くとしています。また、100MW級のパイロット事業において、BOT方式で受託する民間企業の選定・入札に関する支援も行う計画です。パイロット事業は、1億ドル以上の投資を呼び込むことにもつながり、その後の民間企業選定のモデルとなることが期待されています。アジア開発銀行では、太陽光発電の増加により、電力料金の低減やエネルギー安全保障の改善に寄与するとしています。ただ、系統安定のためには、電池・蓄電システムの開発も欠かせないと指摘しています。
 2021年末のカンボジアの電力設備容量は合計3033MWであり、このうち太陽光発電の設備容量は376.8MW(全体の12.4%)となっています。今後、太陽光発電だけで2000MW増を達成するというのは、かなり野心的な計画と見られます。しかし、カンボジア政府も脱炭素を目指して石炭火力発電所の新規開発は行わない方針を決定しており、太陽光発電等の持続可能型エネルギーの活用を図る必要があるものと見られます。
(写真は、アジア開発銀行の発表より)

アジア開発銀行の発表(英文です)
https://www.adb.org/news/adb-edc-sign-mandate-2-gw-solar-and-battery-storage-power-program-cambodia


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