英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

科捜研の女 最終回2時間スペシャル(マリコ最後の事件〜あの殺人AIが再び!!)

2022-04-08 11:55:26 | ドラマ・映画
一区切りをつけたような最終回(完結したかどうかは、明らかにしていないようだ)
科学捜査ドラマとしてではなく、人間ドラマ『科捜研』の最終回風味としては、まとまっていたように思う。

……が、科学捜査ドラマとしては、謎や捜査が浅く、短絡的なストーリーだった。


いつもと違うマリコ
・ペットボトルから被疑者のDNAが検出されたという事実だけで、犯人と断定するのは早急すぎる
・「私はそのAIは”壊れている”、“ただの不良品”だと判断します」と言い切るのも、冷酷で思いやりに欠け過ぎ

浅い犯行構造
・第1、第2の殺人誘導した第3の殺人を個人的な恨みをカムフラージュする為のものというのは、時折使われるミステリーの手法だが、この犯行の構造自体は批判を受けるものではないし、ミステリーとしては面白いと思う(犯人の心理・心情については後述)
・第1、第2の殺人の実行犯は、被害者に身内を殺されたわけではない。自分に被害が及ぶことを恐れての犯行というのも、動機としては弱すぎる
・アリバイ工作が強引で稚拙
①会議をかなりの時間中断して、再び同じメンバーで再開というのは、他のメンバーにとっては不合理で迷惑
②防犯カメラを回避するため、オフロードバイクで山道を経由して殺害現場に到着したが、夜間の山道走行は困難(せっかくのトリックなので、目を瞑るべきか)
③マリコの挑発的な質問に回答する際、百合の花弁を使用したが、そのことでアリバイ工作が露見し、偽装の証拠となってしまうのは、迂闊すぎ

宮越優真(美村里江)犯罪心理
 ネットを利用して第1、第2の殺人を誘導したが、優真。
 第3の殺人の実行の証拠を掴めたので、殺人犯(第3の犯行の件だけ)として逮捕できたが、第1、第2の殺人を誘導した罪を問うことは難しそう。
 直接手を下さなくても、ネットで誘導しなければ、被害者が命を落とすことはなかったはずで、土門たちはそのことを厳しく責めることもなく、優真も全く罪の意識を持つことはなかった。
 誘導によって殺人が成し遂げられなくとも、フェイク情報で人物の評価を落とす行為は最低。そのことをもっと追及してほしかった。「私はそのAIは”壊れている”、“ただの不良品”だと判断します」と言った時を再現するかのように、マリコに「あなたは人間として不良品よ」と言って欲しかった。



【ストーリー】番組サイトより
 とある池で女性の溺死体が見つかり、榊マリコ(沢口靖子)ら科捜研メンバーが現場に臨場する。被害者は、ある町の前町長で、背中の圧迫痕から誰かに突き飛ばされた可能性があることなどが判明。さらに捜査を進めると、インターネット上には、前町長が推し進めた堤防工事の計画の凍結にまつわる黒いウワサが書き込まれた《フェイクニュース》であふれ、すごい勢いで拡散されていた。実は、数年前にこの町で起こった水害で多数の被害者が出ており、堤防工事が中止にならなければ悲劇は起きなかったと非難されていたのだ。水害が犯行の動機だとしたら、その遺族が犯人の可能性も…!?
 人気コメンテーターでもある社会学者の山神芳彦(久保田悠来)は、この前町長の事件はネット上の《フェイクニュース》によって誘発されたものだとテレビでコメントするが…。
 やがて、マリコはSNSに書き込まれた見覚えのあるハッシュタグから、AI“UMAⅡ(ユマ・ツー)”を操った殺人事件の疑惑が残る研究者・宮越優真(美村里江)を思い出し、土門刑事(内藤剛志)に報告するのだった。
 しばらくすると、ある大学の学長が、学内で転落死する事件が発生。それが、前町長殺害の経緯と類似しており…。事件は連鎖し、さらなる被害者が…!現場から採取されたDNAから前科のある若者・深野拓実(柾木玲弥)が浮上するが…!?

 事件の背後に見え隠れするAI“UMAⅡ”の存在…優真の真の狙いとは…!?やがて、マリコの身に、史上最悪の危機が迫って…!?

脚本:戸田山雅司
監督:森本浩史
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする