英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

鎌倉殿の13人 第15話「足固めの儀式」

2022-04-19 18:07:49 | ドラマ・映画
今話は大きな転換点
 ……御家人たちの頼朝への忠誠心
 ……特に、義時が黒くならざるを得なくなった転換点でもあった
     ちなみに、私が今後、『鎌倉殿の13人』を視聴し続ける気持ちが揺らいだ回でもあった


今回の「上総広常の変」(表向きには、処刑されたのが広常が首謀者) 或いは「三浦の変」(三浦家で陰謀を練った)を状況、経緯を整理すると
①《頼朝は板東武士を道具としか考えていない》《源氏同士の争いに巻き込まれるのは御免だ》などの不満から、頼朝を鎌倉から追い出したい(できれば、義仲の嫡男・義高を旗頭として)。
②陰謀に加担したのは、三浦義澄・義村、和田義盛、畠山重忠、千葉常胤、岡崎義実、土肥実平、文覚ら
③梶原景時はスパイとして、上総広常は事が大きくならないよう調整役(大江広元の提案より、義時が依頼)として入り込む
④比企能員も探りを入れに行くが、魂胆がバレ、仲間になるよう誘われ、どっちつかずの立ち位置を選択?、同時に景時のスパイが露見し幽閉される
⑤土肥実平がビビッて離脱、泰時が決行の情報を聞き出す
⑥既の所(すんでのところ)、頼朝の赦免の約束を取り付けた義時が駆けつけ、説得に当たる
 ・元々、穏健で冷静な畠山重忠が機転を利かし、和田の性格を利用して、掌返しさせる
 ・その他のメンバーも陰謀が発覚して失敗に終わりそうなことを悟り、義時の説得で、拳を下ろす

 無事落着したかに思えたが、広元が「誰かに責任を取らせないと、示しがつかない」と言い出し、上総広常に責任を負わすことに
 頼朝は今回の陰謀を知り、それを利用して、広常を排除しようとしたのだ。初めから、広常に陰謀に加わらせ首謀者として処刑する腹積もりだった
 一番の実力者の広常を処することで、板東武者達を服従心を植え付けた

………非情と言うか、非道と言うか…


 板東武者達は、広常が陰謀に加わった事情を知らないので、単に頭(かしら)的存在の広常が処されても、反感は持たないだろう。
 これまで道具扱いされてはいたが、陰謀を企てたのは自分たちで、広常は処分されたが、自分たちは赦免される上、今後の戦の功績により所領が与えられることを約束されたのだから。

 しかし、義時は違う。
・広常に謀反の気持ちはなく、義時(頼朝)に頼まれて陰謀の場に加わっただけ》
・大庭との戦いの時、広元に「頼朝に仕えて天下を取る(平家を滅ぼす)のは、面白い」「板東武士の世を創るために戦う」と仲間に加わるよう説得したのは義時

 広常を助けるか、見殺しにするかと言うのは
《板東武士の世を創るか、頼朝の天下取りを支えるか》の選択
である。
 義時が選ぶのは当然、前者であるはず。頼朝は旗頭としては適しているが、「板東武士の為、板東の為、立ち上がる」と言っていたというのに……

 頼朝には何の恩義もなく、振り回され続けただけ。人徳も感じない。
 自分が説得して仲間に加わってもらい、頼朝がここまで来れたのも広常あってのことだ。広常には義時も頼朝も恩がある。
 それに、今回の件では広常には何の非もない。
 頼朝にとっては、今回の処刑は最善かもしれないが、義時にとってはこれまでの生き方を否定する行為だ

 なのに、ただ涙を流すだけ。
 義村に事情を説明した後、「広常に逃げるよう告げる」と言ったが、義村は「お前の気持ちは既に決まっていて、俺に告げたのは止めてほしいからだろう。《止められて、広常を見殺しにした》と言い訳できるからだろう」と鋭いことを言われ、足を止めてしまった。
 
まあ、よくありがちな、気持ちの葛藤、決着の手順だが、逆に、義村に後押ししてほしくて、事情を話したとも考えられるのではないか?
 それはともかく、義時が頼朝を選んだ理由が語られなかったのは、釈然としなかった。
 くどいようだが、これまでに義時が頼朝に心酔するシーンがなかったと、私は思う。



後に、広常が書いた「頼朝の下での天下平定の為の計画書(決意書)」が見つかり、広常が子どものような体勢でそれを書いている場面が回想される……切ない
 ………………見せしめなら、文覚でいいのに(笑)

 「広常が双六している最中、襲撃され殺害された」という史実と、殺害を命じられた梶原景時の迷いを巧く絡ませていた

 

第1話「大いなる小競り合い」
第2話「佐殿の腹」
第3話「挙兵は慎重に」
第4話「矢のゆくえ」
第5話「兄との約束」
第6話「悪い知らせ」
第7話「敵か、あるいは」
第8話「いざ、鎌倉」
第9話「決戦前夜」
第10話「根拠なき自信」
第11話「許されざる嘘」
第12話「亀の前事件」
第13話「幼なじみの絆」
第14話「都の義仲」

【ストーリー】番組サイトより
源義経(菅田将暉)率いる一軍が迫っていると知った木曽義仲(青木崇高)は、後白河法皇(西田敏行)を捕らえて京に籠もる。一方、鎌倉では御家人たちが謀反を計画。上総広常(佐藤浩市)も加わり、義仲の嫡男・義高(市川染五郎)を旗頭とし、都ばかりに目を向ける源頼朝(大泉洋)の失脚をたくらむ。義時(小栗旬)は御家人たちの計画を潰すため大江広元(栗原英雄)らと連携し……

脚本:三谷幸喜
演出:吉田照幸
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Wリーグ2021-22 プレーオフ ファイナル トヨタ自動車vs富士 第2戦

2022-04-19 15:16:22 | スポーツ
第1戦を勝ち切っていれば………
   ………………トヨタは強かった


トヨタ自動車
・山本は、富士通が「これから行くぞ」というタイミングで、シュートを決めてくる。しかも、3Pラインから1mほど離れた位置から決めたり、かなり無理な体勢で打っているのにリングに入ってしまう……一瞬、《外れる》《有難い》と思っってしまうので、ショックは2倍!
・シラの高さやシュート力は、もはや反則
・もちろん、他の選手も手強すぎ
・トヨタ自動車のディフェンスは第1戦より厳しかった。町田、篠崎、宮澤の3人をマークすれば、富士通に得点を積み重ねられることはないので、ディフェンスの焦点を絞りやすかった。

富士通
・トヨタのディフェンスを崩すには、オコエが鍵だったが……オコエのプレーは、迂闊で雑……。おまけにファールトラブル。
・富士通としては第1Qで5点のリードを奪ったが、すぐ逆転されたのが痛かった
・リードを許してからは、ディフェンスで頑張るのが第一だが、トヨタのペイント陣が強力なので、ファールが嵩んでしまった(オコエ、宮澤ともに、しなくてよいファールがあった)。オコエに加え、宮澤もファールトラブルとなっては、勝機がなくなった。
・流れが悪い時に、もう少し町田のドライブが欲しかった。ドライブが少なかったのは、トヨタ自動車が町田のドライブを警戒し、許さなかったからだろう
・やはり、富士通はセンターがいないのが、弱点。特に、トヨタ自動車に対しては致命的。
・得点差が開いても、あきらめず、2度ほど得点差を一けたに戻した。賞賛したい。
・宮澤はもっと積極的に点を取りに行くべきだ

 来期、富士通は町田がいない(アメリカへ)、屈指のポイントガードが抜けてしまう。正直言って、控えの岡田では、きびし……。ENEOSから移籍してきた宮澤も計算外だろう。
 ポイントガードとセンターの補強(強化)が課題。……そうだ、渡嘉敷と宮崎を移籍、加入させれば(←何を言ってんだか…(笑))
 関係ないが、富士通の応援テーマは鬱陶しい

トヨタ自動車 19 24 18 26  71
富士通    14 15 23 19  87

トヨタ……シラ19点,12R,2A,3ST、山本19点,3A、馬瓜ステファニー14点,10R,5A,2ST、馬瓜エブリン13点,4R、三好6点,5A
富士通……宮澤18点,10R,2B、篠崎19点,6R,3A、内野13点,6R、町田9点10A、藤本5点、オコエ3点,1R,2ST,6TO,5F
コメント (8)
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