英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

【歳時メモ】 フランスギク、ハルジオンが最盛期

2015-05-14 15:19:48 | 歳時メモ
「歳時メモ」と勝手に銘打っていますが、このカテゴリーの意味は、植物の様子や気候などをメモして、翌年以降に現記事を振り返ると、季節の進み具合が分かりやすいかなと思い、記事にしています。

 白い花が目立つ季節。
 一見、マーガレットのような花が、沿路や庭先、花壇ぽい所に咲いているが、ほとんどがフランスギクのようだ。今日、10か所で確認したが、すべて、フランスギクだった。(フランスギクとマーガレットの違いについては、このページをご覧ください)
 また、フランスギクより小型で小菊のような白い花も、真っ盛りである。これも、パッと見、ハルジオンかヒメジョオンか分からないが、今のところ、そのほとんどがハルジオンのようだ(開花期はハルジオンの方が早い)。花弁が細く、花がモコモコっとしているのがハルジオン(両者の違いについては、ここここ)。
 シャガもまだかなり咲いていた。(今年は撮らなかったが、越前市大虫地区の峠付近のシャガも健在だったので、うれしかった。
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都忘れ、つつじ、春紫苑(自宅周囲、2015年5月5日、10日撮影)

2015-05-13 14:50:37 | 歳時
都忘れ(別名・野春菊)

 キク科、開花期は5~6月頃で花色は紫青、青、白、ピンクなど。
 ミヤマヨメナが原種(都忘れは園芸種)。

 “都忘れ”という名は、承久の乱にて佐渡に流された順徳天皇がこの花を見ると都への思いを忘れられるというロマンチックな由来があるが、「都忘れ」を園芸種とすると、矛盾が生じるように思います。

【5月5日撮影】


【5月10日撮影】



つつじ

 ツツジ科、花期は4~5月。


 今年は、他の花と同様、開花が早かったが、家のつつじは生育が悪く、2品種のうち1品種は花を付けませんでした。
 昨年2012年は綺麗に咲いたのですが……
 そう言えば、お隣のつつじも、今年はあまり咲きませんでした。


ハルジオン(春紫苑)(5月9日、10日撮影)

 家の周囲(正確にはお隣の敷地)にも咲いていました。(花の説明は、先日の記事をご覧ください)
【5月9日撮影】


【5月10日撮影】
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フランスギク(2015年5月5日、5月10日撮影)

2015-05-13 09:55:20 | 歳時
フランスギク

 キク科でマーガレットとよく似ているが、葉の形状が違います。寒さに強く(マーガレットは寒さに弱い)、多年草なので、自生しているものはほとんどフランスギクと考えていいようです。花壇ぽい所にもマーガレットのような顔をして咲いていることが多いです。
 2者の違いなどについては、「白い花の正体」(2010年5月22日)が詳しいです。昨年も登場しましたが、少なくとも、「白い花の正体」の2010年から、まったく同じ場所に咲き続けています。

 ガードレール脇の一部分です。
 拡大すると、

 遠景写真の右の方に黒いモノが見えますが……


………いちごでした。

【5月5日撮影分】

 まだ、つぼみも多いです。
 ゴールデンウイークに入るころから咲き始め、5日にはあちこちで咲きそろっていました。

【5月10日撮影分】


 ここも10日には、ほぼ満開で、他のあちこちでも咲き誇っていました。
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芝桜(日野川堤防・2015年4月30日撮影)

2015-05-13 09:29:32 | 歳時
芝桜

 ハナシノブ科、北アメリカ西部原産の多年草、花期は4~5月。花の色は白、ピンク、藤色など。
 茎は立ち上がらずに横にはうように広がるので、一面、花の色に染まります。

 実は、昨日の記事でアップするつもりだったのですが、忘れてしまいました(記事名も「シャガ、芝桜、ハルジオン」だったというのに)

 最近は、水田のあぜ道の法面に栽培されることが多いです。
 ここの芝桜は、過去の栽培の名残かもしれません。
 「シバザクラ」という名前ですが、花が桜にはあまり似ていないように思います。桜は樹木で、こちらは草花ですし。
 一面に咲いて強烈な印象を残す点では似ています。
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日野川堤防付近のシャガ、ハルジオン、キンポウゲ(2015年4月30日撮影)

2015-05-12 17:47:58 | 歳時
シャガ

 アヤメの仲間。かなり暗い場所でも生育できるので、谷沿いの陰地や竹林や杉林の下にも生育するそうです。3倍体なので種子は作らず、根茎で増えます。原産は中国で、かなり古い時代に持ち込まれたとされています(種子を作らないので、鉢植えされた状態で持ち込まれたと考えられる)。
 漢字では「射干」あるいは「著莪」と書きますが、本来は「射干」はヒオウギアヤメ(檜扇)のことを漢名で「射干」と書いて「ヤカン」と読むそうです。

 名人戦観戦での椿山荘の記事以来の登場です。
 他には2012年2011年その12011年その2で登場しています。

 今回は、桜の記事でおなじみの日野川堤防(私的標本木の近く)で咲いていたものです。2011年その1の最後の方に登場した場所と同じ地点です。

 この地点に限らず、こんな感じで群生しています。




 自ら光を発しているかのような白さで、清楚で神々しさを感じます。


ハルジオン(春紫菀(苑))

 キク科で、ヒメジョオン(姫女苑)とよく似ています。
 咲く時期はハルジオンの方が早く、背丈は小さい。花弁はハルジオンの方が細くて枚数が多く、花にモコモコっとした厚みがある。茎はハルジオンは空洞……などいろいろ違いがあります。(詳しくは「白い花の正体2011年 その2“やっと出逢えた”」(2011年5月15日)や「白い花の正体 その3」(2010年5月26日))


 同じような写真で、「どこが違うの?」と突っ込まれそうです。
 どれも、今一つで、“4枚で1枚分”とお考えください。


キンポウゲ(ウマノアシガタ)

 以前は「シャガ(射干、著莪)とキンポウゲ(ウマノアシガタ)」(「2011年その1」)において、ペアで登場しています(大虫地区山林付近)。
 今回は、日野川堤防のシャガとハルジオンの間で咲いていました。
 実を言うと、花弁の光沢が少ないので別の花だと思って撮りました。前回記事と違って、群生もしていませんでしたし。
 この記事を書く際、該当する花を調べたのですが、どれもしっくりしません。
 ≪やはり、キンポウゲかなぁ≫という程度です。違っているかもしれません。

 前回記事の説明文をそのまま載せます。

 小さい黄色い花びらが5枚。光沢があるのが特徴です。
 「ウマノアシガタ」あるいは「キンポウゲ」(キンポウゲ科)と言うそうです。本来、キンポウゲはウマノアシガタの八重咲きのもの指していたそうですが、八重咲き限定の呼び名ではなくなっています。現在は同格で、どちらが本名でどちらが別名かもハッキリしないほどです(本によって採用名が違う)。まあ、響き的には「キンポウゲ」の方がいいですよね。
 有毒植物です。
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2015春ドラマ雑感 その2

2015-05-11 11:21:25 | ドラマ・映画
「2015春ドラマ雑感」で述べなかったドラマについてと「その1」の付け足しです。
『警視庁捜査一課9係』(脚本:第1,3話・深沢正樹 第2話・瀧川晃代 岡崎由紀子 真部千晶 徳永富彦 ハセベバクシンオー)
 個性豊かなレギュラー陣のやり取りが面白く、“阿吽の呼吸”さえ漂い始めた『9係』。その分、凝ったストーリーを展開させやすく、適度に深く意外性もある。
 ただ、長期シリーズの故、“マンネリ感”の払拭を心がけているようなここ数シリーズ。
 今期は、警視総監に里見幸太郎を起用。また、準レギュラーに生活安全部長に清水美沙。各話のゲストも豪華で第1話に小林稔侍、第2話に古手川祐子、第3話に伊東四朗。
 第3話の伊東四郎さんは、過去にSeason3の第7話以来で「この人誰だっけ?」というほどの再登場だったが、渡瀬さん(『十津川警部シリーズ』)と羽田美智子さん(『おかしな刑事』)のおかげで違和感なく溶け込んでいた。

『ヤメゴク ~ヤクザやめて頂きます~』(脚本:櫻井武晴)
 他のメンバーもそれなりに活躍しているが、麦秋が知力と強さを兼ね備えていて、警察上層部に影響力を持っていて、スーパーな存在で、“麦秋独走”の感が強い。北村一輝が演じる三ヶ島刑事は面白い。
 ストーリーも一人よがり気味で、視聴後の納得感が小さい。


『アイムホーム』(脚本:林宏司、原作:石坂啓)
 やはり“キムタクドラマ”(木村拓哉が格好良くて素敵に見えるドラマ)だった。ドラマの前半から中盤にかけて主人公の非道ぶりが明らかになるが、終盤で大逆転。それはそれで面白いが、あまりの逆転で、周囲に迷惑かけっぱなし。
 記憶の鍵(ヒント)が見つかると、何もかも放り出して飛び出していく。当然?説明も連絡もなし。また、最後の最後でドタキャン。第3話ではテレビ出演、第4話では面接最終テスト。また、少年サッカーの試合に「いきなり出ます」と駆けつけても、チームもたまったモノではない。
 人格的には素晴らしくても、これだけ周囲を引っ掻き回しては、社会人失格。しかも、それについて、何のお咎め(おとがめ)も受けていない。



『京都人情捜査ファイル』(脚本:吉本昌弘、李 正姫、松本美弥子)
 今年4月25日に『土曜ワイド劇場』 にプレドラマとしてスペシャル版が放映された。SP版と言っても、テレビ朝日得意の2話を繋げただけのモノだったが。
 「犯罪被害者支援室」……凶悪な犯罪に巻き込まれた被害者や遺族に、事件の捜査や裁判の進捗、適応される法的制度などさまざまな情報を提供し、相談に応じながら生活の手助けをするセクション。件現場に捜査員と共に臨場はするものの、従来、捜査の権限が与えられていない。
 高橋克典演じる戸隠鉄也は犯罪被害者支援室に配属されるが、松平健演じる警務部長・岩瀬厚一郎の特命(お墨付き)をもらい、勝手に捜査して事件を解決するというドラマ。
 まあ、結局、よくある捜査一課とは一線を画している別働捜査班と大差はない。しかし、名目とは言え、被害者に寄り添う形となるので、人情味が厚めである。
 メンバーとして表向きの室長として松下由樹と戸隠班メンバーの尾美としのりがいい味付けをしてくれている。
 また、捜査一課・係長の石丸謙二郎の頭が固い傲慢さも、よい引き立て役になっている。
 松平健は時々、暴れん坊将軍ぽくなるが、これはこれで面白い(わざとかもしれない)。


『美女と男子』(脚本:田渕久美子)
 面白いと思うが、視聴率は大苦戦。
 やや使い古されたドラマ展開のうえ、全20話という日本にしてはロングランなので、これを20回観るとなると、辛いかもしれない。



ここまでの視聴率は
『戦う!書店ガール』………………………………6.2%、6.4%、4.6%、4.7%   平均5.5%
『ヤメゴク ~ヤクザやめて頂きます~』…………9.1%、6.7%、6.0%、6.2%   平均7.0%
『天使と悪魔 -未解決事件匿名交渉課-』……6.4%、5.5%、6.3%、6.6%   平均6.2%
『アイムホーム』 …………………………………16.7%、14.0%、13.5%、12.6% 平均14.2%
『美女と男子』………………………………………6.8%、6.4%、5.1%、4.5%   平均5.7%
『警視庁捜査一課9係』……………………………10.9%、13.1%、13.9%     平均12.6%
『京都人情捜査ファイル』…………………………9.1%(SP)、7.9%、7.7%    平均8.2%
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第73期名人戦第3局

2015-05-10 16:41:22 | 将棋
第73期名人戦第3局(5月7日、8日)は、116手で後手番の羽生善治名人が挑戦者の行方尚史八段(41)を破り、2勝1敗とリードした。

 辛勝と言って良いだろう。

 角換わり腰掛け銀で、後手の△2四銀に対して、先手が薄くなった4筋に▲4五歩と仕掛けた将棋。


 第1図で前例と離れた。△4七歩は羽生名人の新工夫だが、行方八段に▲5八金(封じ手)から▲4七金(第2図)と手厚く応じられ、逆用されてしまった感がある。


 羽生名人は△2七馬▲4八飛△4六歩▲同金△3七馬と動くが(△2七馬では△5九馬が正着らしい)、4六の歩の叩きで更に1歩を投入したので1歩損(先手が▲2五歩△同銀と突き捨てている分と4七の歩を取られた分とは相殺)になった。
 ▲4九飛に△4八歩と叩きたいが弾切れ。そこで、△9五歩▲同歩に△7五歩▲同歩と味を付けてから、△9五香▲同歩と強引に歩を入手して△4八歩を実現させた。

 しかし、局後、羽生名人も述べていたが“非常手段”の趣が強い。

 強引とは言え、これで金を取ることができれば後手良しなのだが、△4八歩に▲2九飛とかわした手が銀取りになっており、△4六馬▲2五飛で、結局、金銀の振り替わりとなり、後手の香損が残った。
 戻って第2図では、△5九馬▲2八飛△4六歩▲5六金△2六銀▲4八歩△3七銀不成と、もたれて指した方がよかったらしい。(局後の感想戦:棋譜中継解説より)

 ▲2五飛に△3六馬の飛車取りに対して、▲4三歩が絶好の利かしだった。

 ▲4三歩で単に▲3三歩だと、△2五馬▲3二歩成△同金と進むが、先に▲4三歩△同金直を利かせておけば、▲3三歩△2五馬▲3二歩成に、金が4三にいて△同金とできないという寸法だ。(▲3三歩に△同桂だと▲同桂成△同金▲3六角成と馬を素抜かれる。▲3三歩に△同金右でも▲同桂成△同桂▲3六角成△2五桂▲同馬で駒損が大きい)
 実戦は▲4三歩△2五馬としたが、▲4二歩成△同金と、やはり金が玉から離れてしまい、追撃の▲2七香が厳しい。もともと、この香は羽生名人が献上したものだ。
 この手に対し、羽生名人は△5八馬と先手陣に侵入。
 この△5八馬が微妙な一手だった。


 BS中継解説の森下九段は、「第一感は△6九馬。次に△6七金が厳しく、後手玉にはまだ詰めろが掛からないので、勝負である」と述べていたが、自身の解説で「△5八馬では先手陣に迫る手がなく“甘い手”だが、△6九馬には▲7九金といったん受ける手も見え、それが嫌なので△5八馬と妥協したのだろう」と付け足していた。
 検討陣も≪△5八馬は甘い≫と見て、△7六歩▲同銀△5八馬の変化を調べていた。行方八段も△7六歩を本線で考えていたようだ。
 直前の▲2七香に57分考えており、△7六歩や△6九馬などの変化を読み切って着手したはずだ。

 ところが、△5八馬だった。おそらく、行方八段はほとんど考えていなかったであろう。一目、≪ありがたい。甘い手なので▲4三歩△3二金▲4一銀(▲4二金)と攻め合って勝てそうだ≫と。
 しかし、行方八段が次の手を指さない。30分、40分……1時間1分、ピシっ!…ようやく指された手は▲6八金打。
 この手を見た解説の森下九段、
「へえぇぇ…▲6八金(打)ですか……ほおぉぉぉ、これは寄りがないと見たんですかねぇ。へえぇぇぇ…う~ん」
 この手に否定的な森下九段の感嘆ぶり。確かに、緩い手に対して受けるのは、手のやり取りとしては変。また、2手連続の約1時間の長考。これで、行方八段の残り考慮時間は32分となってしまった。
 形勢はともかく、手の流れ、時間の使い方、疲労度、残り時間と、羽生ファンの私としては、急に視界が良くなったような気がした。


 実際に、△5八馬の局面はどうなのか?

中継解説によると
①▲4三歩は
(1)△3二金▲4二金△9七歩▲9九歩△9六飛(変化図1)
 後手にもう1枚金があれば先手玉は詰む。その1枚の金は4二に落ちている。なので、有望そうだが、図から▲6八金で先手が残している。
(2)△3二金▲4二金に△6七金(変化図2)。これは“有力”とのこと。
 

(第5図より)②▲3一銀は
△同玉▲2三香成△3二金打▲2四歩△2二歩▲4三歩△2三歩▲4二歩成△同玉(変化図3)

 これは“難解”とのこと。

③▲4三銀は
△同金▲4一角成△3二銀▲3一銀△1三玉▲2二金△2五金▲3二金△2四玉(変化図4)

 これは“後手が残している”とのこと。

 また、▲4三歩△3二金に▲4二金ではなく▲4一銀も有力であるし、この他にも▲2四歩から玉頭を攻める手も考えたい。
 いろいろ読んで、指せそうだが成算が持てずに踏み込めず、▲6八金打と自陣に手を戻したようだ。
(「△5八馬(80手目)の瞬間に攻めていかなければおかしいんですけど、どれも成算が持てなかった」……by『朝日新聞DIGITAL「将棋名人戦 第3局2日目ダイジェスト」より)
 
 先述したように、また、行方八段自身も語ったように、▲6八金打は手の流れと変で、考慮時間的にも変調であったが、実際には、この後、△7六歩▲5八金△7七歩成(第5図)で

「▲7七同玉と取った手が敗着(ポカ)で、▲7七同金と取っておけば先手が良かったらしい。
 以下、以下△4五銀▲同角成△9六桂▲7八玉△7六歩▲同金(変化図5)と進めて、


(1)△9八飛なら▲6七玉△5四銀(5四金)▲3四馬△3三金▲6一馬。
(2)△8八飛なら▲6九玉△4九歩成▲2四歩△同歩▲2三歩△同玉▲7八角で、いずれも先手良し」とのこと(棋譜中継解説より)。


 実戦は▲7七同玉に△6九飛で

逆転した。行方八段は▲7七同玉としたあと、△6九飛に気がつき、呆れたとのこと。

 しかし、手の調子、行方八段の消耗度、残り時間を考えると、▲6八金打が実質の敗着だったように思う。


 さて、ここで疑問が浮かび上がる。

 この第5図から、【疑問1】「先手が攻め合って勝てなかったのだろうか?」
 また、【疑問2】「この△5八馬の前に、△7六歩を利かせた方が良かったのではないだろうか?」の2点。
 疑問1については、≪先手が勝つはず≫、
 疑問2については、≪△7六歩を利かした方が得≫が私の答えであるが、確かな読みの裏付けがあるわけでなく、“勘”である。(誰か教えてください)

 疑問2については、△7六歩に手抜きで▲2五香と馬を取ってしまう手が成立するかもしれなかったこと。
 羽生名人は▲2五香を警戒して単に▲5八馬とした。また、行方八段は▲7六歩には▲2五香で大丈夫と読み切り、確信して▲2七香を打ったような気がする。
 とにかく、△4七歩を逆用され、香を犠牲に1歩手にし手を作った強引さなど、後手の苦しい展開で、もっと先手が楽に勝てる流れのはず。後手が悪いながらも思ったより微差であったのは、不思議だ。

 そして、更なる疑問が……
【疑問3】「△6九飛(第7図)は本当に決め手?」

 7図の直前の▲7七同玉が敗着とされたが、『ニコニコ生放送』で、中村太地六段は「△6九飛や△9八飛、△7六歩など色々な手段があります。形勢判断は、駒の損得は先手が香得、駒の働きは先手が良い、玉の堅さは互角、手番は後手。挙げてみると互角な気もしますが、後手が良さそうに見えます。手番が大きい局面なのかもしれません」と(棋譜中継解説より)
 中村六段が挙げた手以外にも△6九銀もあり、どちらかというと△6九飛は意外だった。
 実は、この時間帯、いちご(猫)と散歩しており、携帯で2ちゃんねるの実況版を覗いていたが、この△6九飛は不評で、ソフトの形勢判定値が先手に大きく傾いたらしい。
 読みの射程距離内で判断を下すソフトの判定値が正しいとは限らず、鵜呑みにすべきではない。そんな訳で、棋譜中継などの解説、ソフトの判定値を思考から除外して、あれこれ、盤に並べて調べるが、難解でよく分からない。
 △6九飛が悪手とは思えないが、決め手とも思えない。他の候補手を含めて、▲7七同玉の局面は形勢不明の範疇のように思える。
 実戦の▲2四歩からの継ぎ歩攻めが効果がなくて、形勢が傾いたように思える。(▲2四歩に代えて、▲3一銀△同玉▲2三香成と迫る手が有力)

 最後の疑問
【疑問4】「2七香と2八香の違いは?」
 これは、BS中継の解説の森下九段が、しきりに気にしていた疑問。
 あれだけこだわっていたのだから、感想戦で森下九段が訊ねて、深夜の放送で謎を明かしてほしかった。
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2015春ドラマ雑感

2015-05-05 17:22:33 | ドラマ・映画
『ヤメゴク ~ヤクザやめて頂きます~』(脚本:櫻井武晴)
 意外と面白い。
 暴力団周辺の厳しい事情が描かれ、主人公・永光麦秋(大島優子)の厳格なまでの徹底ぶりも興味深い。
 ただ、脚本のせいなのか、演じる大島さんに因があるのか分からないが、主人公に魅力がやや乏しい。
 極端なキャラなので演じやすいが、魅力も出しにくいのかもしれない。
 麦秋が警察上層部に影響力を持っていて、面倒なことはそれで解決してしまうこともマイナス要因。

 第3話は面白さがパワーダウン。麦秋の行動に賛同しかねるし、足抜け対象者とその彼女の心情や行動も理解し難かった。


『天使と悪魔 -未解決事件匿名交渉課-』(脚本:高橋悠也、香坂隆史、徳永富彦、瀧本智行)
「第1話、第2話」の記事で述べたが
「未解決事件の捜査」→過去の捜査が杜撰過ぎ→モヤモヤ感
「司法取引」→悪事を見逃す+捜査の手抜き→モヤモヤ感
の図式が欠点。


 しかし、第4話は「司法取引」が成立せず、しかも、これまで進行役に過ぎなかった蒔田ヒカリ(剛力彩芽)が活躍し、面白かった
 今後に期待しよう。


『アイムホーム』(脚本:林宏司、原作:石坂啓)
 第2話より視聴。
 話の前半部分で主人公の“嫌な奴ぶり”が発覚し、後半で“いい奴さ”を発揮する。
 主人公の人格や主人公の裏に存在する大きな秘密が明かされていくミステリーさは面白い。


 また、人を呼び出しておいて、言いたいことだけ言って、人の話は聞かず走り去ってしまう前妻の娘
 いきなり呼び出しておいて、「娘にはもう会わないで」と頼み、倒れてしまう前妻。
 それによって、棒登りの練習を放置してしまう主人公。
 まあ、以前の前妻に対する主人公の態度は酷過ぎる。

 それと、テレビ出演のドタキャンはあり得ない。


『美女と男子』(脚本:田渕久美子)
 ヒロイン・沢渡一子(仲間由紀恵)はIT企業「斑目コーポレーション」の企画部門に勤めるバリバリのキャリアウーマン、のはずだったが、ある日突然、社長の斑目晴彦(草刈正雄)が資本提携した芸能プロダクション「ひのでプロ」への出向を命じられる。
「仕事はできるが、人の気持ちがわからない、上から目線の女」である一子へのショック療法だった。出向に強く抵抗した一子だったが、傾きかけた「ひのでプロ」を立て直すことができたら本社の中枢部門に復帰させるという条件で、思っても見なかった芸能マネージャーとしての第一歩を踏み出す。
(番組サイトより)

 ドラマ冒頭、「仕事はできるが、人の気持ちがわからない、上から目線の女」ぶりが全開だったが、某番組のヒロインよりはるかに不快感が小さかった。
 一子がスカウトした工事現場で働くイケメンの向坂遼(町田啓太)は、一子に半強制的に芸能界に足を踏み入れさせられただけで、やる気が全くなし。
 この二人が、役者(演劇、芸能界)の面白さに目覚め、対立しながら、お互いを必要とし、成長していく。

 第1話で「決意」、第2話で「ドラマは多くの人で作られる」、第3話で「演技するというのはどういうものか?」が主題であったと思われ、1話毎にステップを踏んでいく。
 全20話なので、どこかで踏み外したり、転落するのかもしれないなあ。

 今クールの中で、一番面白い。

ちなみに、ここまでの視聴率は
『戦う!書店ガール』………………………………6.2%、6.4%、4.6%   平均5.7%
『ヤメゴク ~ヤクザやめて頂きます~』…………9.1%、6.7%、6.0%   平均7.3%
『天使と悪魔 -未解決事件匿名交渉課-』……6.4%、5.5%、6.3%   平均6.1%
『アイムホーム』……………………………………16.7%、14.0%、13.5% 平均14.7%
『美女と男子』………………………………………6.8%、6.4%、5.1%   平均6.1%

 『アイムホーム』を除いて、散々な数字である。
 面白さも多種多様で視聴率は取れない時代になったが、生活形態も変化したし、録画して視聴する人も増えているはずで、視聴率は面白さの尺度ではないかもしれない。
 いや、もともと、実態とはずれていた尺度であったが、尺度としての意味はなくなっていると言ったほうが良いだろう。
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戦う!書店ガール 第1話~第3話

2015-05-05 15:22:15 | ドラマ・映画
 第1話~第3話まで視聴。
 第1話は、ヒロインの二人、亜紀(渡辺麻友)と理子(稲森いずみ)のキャラクターや仕事観や本への思いを描いていたが、亜紀の自己中心さが目立ち、不快感が大きかった。ストーリーもご都合主義に感じた。(詳しくは5月4日記事
 第2話は、失恋した理子の“壊れっぷり”が面白かったが、それだけ。
 第3話は、やはり、亜紀の不快さが際立った。
 第2話の終盤と重複するが、三田(千葉雄大)にフラれた時は「私、フラれたんですか?」思いが叶わなかった悲しみよりも、フラれたという事実がショックだったようだ。
 さらに、三田が好きな女性はどんな人なのか?と“私が勇気出して聞いたのだから、教えろ”と根掘り葉掘り訊き、理子へ思いを告げない三田に「告白すべきだ」とか「告白しないのは、思いがたいしたことないからだ」とか言いたい放題。
 ≪余計なお世話だ≫と言いたい。23歳やそこらの娘に恋愛について言い切ってほしくない。
 亜紀が柴田の彼女だと勘違いして、“管を巻いた”ことを、理子が謝っているのに対し、憤慨する亜紀。改めて謝罪する理子に「いい迷惑です」とキレ気味。三田の件もあり、心穏やかでないのは理解できるが、あまりにも幼稚。

 「引っ込み思案だった自分が、読書を通じて、自分の悩みなんて大したことはないと悟り、積極的になることができた」というようなことを語るが、物事に積極的になることと、他人を思いやらずに自分勝手に行動することを混同しているとしか思えない
 その上、家が裕福で、部屋は豪華。単なる我儘なお嬢様としか思えず、彼女に共感するのは難しい。

 そんな、欲望ギラギラ、嫉妬メラメラの亜紀とは対照的に、田代(田辺誠一)と理子のやり取りは健全過ぎ。理子は女子中学生のようだ。
 仕事に真摯で、恋愛に奥手で、2話での“壊れっぷり”と相まって、非常に楽しい。
 亜紀の不快ぶりは、理子を際立たせるためのモノではないのかと思いたくなる。

 第1話、第2話と視聴率は6%台と低調だったが、第3話では4%台とさらに沈んだ。
 原因は、やはり亜紀の魅力のなさのように思える。


 本筋とは離れるが、少し気になったことがある。
 亜紀が理子を理解するエピソードとして、亜紀に注意されたことを根に持った女子高生3人グループが、万引きした振りをして亜紀をハメ、土下座を求めたシーン。
 公衆の場で「土下座コール」は酷いが、亜紀も理子も『泥棒扱いをしたことは土下座に値しない』という考え方。
 『泥棒扱い>土下座』なのか『泥棒扱い<土下座』なのか、私には判断がつかないが、どうなのだろう?
 ドラマでは、理子の毅然とした態度で決着させたが、安直な決着のさせ方のように思えた。


【脚本】渡辺千穂 
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退場放心?

2015-05-03 13:36:18 | 日記
 ゴールデンウィークが始まっています。巷では後半戦に突入したようですが、私は今日、始まったかどうかというところ(明日の4日は仕事)。世の中には、私より遥かに忙しい人がたくさんいらっしゃるので、嘆くわけにはいきません。
 昨年のゴールデンウィークは、その少し前から腰が痛み始め、ウィークが始まるや否や、痛みに悩まされました
 で、今年ですが、3、4日前から、腰に発疹ができ、痒みを感じ始め、その発疹の数が増えるとともに、痛みを伴うようになりました。
 針で刺すような痛み+ヒリヒリした痛みがあります。………どうやら、帯状疱疹のようです。
 加齢や疲労(ストレス)による免疫力の低下で、水ぼうそうを起こす原因ウイルスと同じ水痘・帯状疱疹ウイルスが活発になり、悪さをすることによって起こる皮膚病とのこと。
 軽度のものなので、昨年よりは、はるかにマシです。
 疲労が主な原因なので、休養が必要なのですが、仕事のペースは落としにくいので、ブログのペースが落ちるかもしれません。
コメント (8)
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