エルソル飛脚ブログ ~Run 4 Fun~

四万十川周辺をチョロチョロしている飛脚の記録です。

第20回四万十川ウルトラマラソン ~かなり私的な奮闘記③~

2014年11月02日 | 四万十川ウルトラマラソン~レポート

■3■

21km地点、
頂上エイドはまさに「オアシス」。
疲れた体にオニギリは美味しい。

ここで最初のトイレを済ます。
ここまで立小便をするランナーが例年より少なかった。
ランナー達のマナーの良さに感心する。

オアシスはすぐに抜けないと脚が固まる。
少し屈伸してから峠の下りに入る。

峠の下りは脚が進む。
試走では調子が良かったが、何か不調・・。
様子を見ながら走る。
まだ体力は十分ある。

鼻炎かアレルギーなのか分からないが、やたらと鼻水が出る。
毎回同じ苦しみ。
鼻が通らないと呼吸が苦しい。

鼻をカミながら走るが、ポーチのティッシュに予備が無い。
エイドにティッシュがほしい。(あるのかもしれないが・・)
ティッシュ箱を背中にくくり付けて、
「ご自由にどうぞ!」と書いて走ればかなりな人気者になるだろう~。
・・どうでもいい事ばかり考えて走る。

22kmすぎ、
いつもなら峠の下りでバンバンと抜かれ始めるが、
抜かれない。
いや、正確にいうと「抜かれないように必死に走っている」。

自分では無理しているつもりもないが、
下りでキロ5分台に上手に乗れていない。

ダメだ、少し自重しなくては・・とペースを緩めた途端、
ビクビクッと右足のふくらはぎが攣った。
ロングタイツの上からでも完全にロックされているのが分かる。

止まって脚を伸ばす。
後方からどんどんランナーに抜かれる。
慌てずにしっかりと伸ばす。
これがクセになったら致命傷になる。
数年前はこれで最終関門(94km)リタイアだった。

「大丈夫?」
飛脚仲間の女性ランナーが追い付いてきた。
彼女は12時間台のランナー、
ここで足止めさせるのは気の毒・・、
「大丈夫、大丈夫、どうぞ先に行って!頑張れよ~」
足取りの良い彼女の後姿が遠くなる・・。

走り出す。
イケる。
しかしキロ7分台。

東京の白髪ランナーに声を掛けられる。
「この下りはどこまで続くんですか~?」
自分のゼッケンには高知と書かれてある。
土地勘の無いランナーは、さぞ不安な気持ちで走っていることだろう。
「30kmくらいまで続きますよ~」

「えーっ、長いんですね~」

そう、この下りは長い。
案の定、また攣り始める。
伸ばす。
これをやりだすとすぐにキロ10分を超す。

頭の中が騒ぎ出す。
今回は「攣り」との闘い!?

30km地点、
もう峠は終了した。
結局4回も脚が攣った。
四万十川を右手に走る。
やっとの人里だが平地はペースダウンする。
下り勾配が終わるとこんなもんか・・

36.6km地点。
昭和大橋に出る。
ここには最初の関門所がある。


関門は1時間近く残しているが、多分過去一番遅い。
何よりも疲労が激しい。

昭和大橋の上は応援が多い。
エイドで溜まるランナーを横目に再出発する。
走れることが嬉しい。


橋を渡ると車道の長い直線に入る。
少し上っているが、
「ココをどういう状態で走っているか」が自分の第一チェックポイント。
走れているが不調。
これでは前途多難である。

トンネルをくぐると小野大橋が見える。
少し下り勾配になり、随分と助かる・・。

とその時、段につまずき転びかける。
転ばないように全力で前に踏み込んだ脚のふくらはぎが攣った。
さらに反対側のふくらはぎも同時に攣った。

「全く動けない」という地獄に悶絶する。

「大丈夫ですか!?」
抜いていくランナーが皆心配してくれる。
「・・・」
声も出せない、完全フリーズ金縛り状態。
両足が攣るとこんなにも痛いものか・・

何とか少しずつ脚が動くようになり、攣った脚を伸ばす。

再び走り出したランナーに声援がアツい。
何だか悲しくなる・・。

小野大橋を渡るとエイド。
その先は40㎞地点。

ところが、なかなかエイドから走れない。
少し歩いて調子を整える。

40km地点、
2度目のチップ計測。
「5時間04分」
過去最悪ペース。

前モモが異常に痛む。
エイドで水をかけて冷やす。

非常にマズい・・。
後半に残しておきたい時間の貯金を早くも使っている。
しかも攣りによる疲労が激しい。

ついに歩く。
こんなところを歩くのは初めて参加した時以来。
あの時はフルマラソンの経験もなく、無謀な挑戦だった。
しかし今回はもう6度目のウルトラ、
ここでの歩きに絶望感さえ感じる。

42km地点、
2度目のオニギリエイド。
「60㎞の部」との合流地点だが、とっくの昔にスタートしたのだろう。
嫁は頑張っているだろうか・・

空腹ではないが、おにぎりを詰め込む。
新米の米は美味しいが硬めで飲み込みにくい・・

ブルーシートに腰を下ろしておにぎりを食べる。
この地点で腰を下ろすのも初めて・・。

いつもならエアサロの臭いが充満するエイドだが、たいして臭わない。

そこに赤いビブスを着けた「ペースメーカーランナー」が現れる。
今回初登場の「ペースメーカー」。

ビブスには【14時間】と書かれている。

「14時間」は制限時間。
つまり、このペースメーカーから遅れるとゴールできない。
だがしかし、おかしい・・、
いくら今回遅いといっても、頑張ればまだゴール出来るはずである。
一体このペースメーカーはどのようなペースなのだろう・・

立ち上がり、先に行ってしまったペースメーカーを追いかける。

~つづく~
■3■


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