同じ部品(構成要素)の位置を変えると別字になる組み合わせがいくつかありますね。こういうことも、私が漢字は面白いと感じることの一つなのですが、この関連で誤答してしまったこともあるので、しっかり把握しておきたいと思います。
(かっこ内の数字は、「漢検 漢字辞典」初版の掲載ページです。また、画像で表示している漢字は、島根県立大学e漢字フォント
の漢字フォントを使用させていただきました。ありがとうございました。)
【杳】 (1510)
音 : ヨウ
訓 : くら・い はる・か
本試験でも、 【杳として】 【杳然】 が音読みで、 【杳渺/杳か】 が熟語の読み・一字訓読みで出題されています。「辞典」の見出し語である 【杳杳】 は、同音異議の熟語が 【夭夭】 【漾漾】 【雍雍】 などたくさんありますので、(二)の同音異義語の書き取りにそのうち出そうな気がします。
【杲】 (484)
音 : コウ
訓 : あき・らか
本試験では、【杲乎】 の音読みが 23-2 で出題されています。【杳】 とは、「木」と「日」の上下が入れ替わっているだけですが、特に紛らわしいということもなく、【杳】 は「ヨウ」、【杲】 は「コウ」と、比較的すんなり読めるのが不思議です。
【旱】 (222)
音 : カン
訓 : ひでり
【旱魃】 は書き取りで必修ですね。もっとも、【干】 で書き替え可ですので、【旱】 を書ける必要はないですが。。。
【】 (222)
音 : カン
訓 : く・れる おそ・い
25-2 の四字熟語で 【宵衣
食】 が出され、私は 【旱】 と書いてしまって誤答になりました。悔しかったなぁ。
【暉】 (275)
音 : キ
訓 : ひかり かがや・く
【落暉】 は 【仄日】 の類義語として重要。四字熟語 【寸草春暉】 も出題されたことがあります。
【暈】 (81)
音 : ウン
訓 : かさ ぼか・す くま
同じ部品でできているのに、意味は正反対に近いですね。どうしてなんだろう??
【眩暈】 【月に暈がかかる】 の書き取りが過去問にあり。「ぼか・す」 「くま」 の訓も要注意な気がします。
ここに書いた3組、全部部首が「日」ですが、他の部首の漢字にもこうした組み合わせがあるでしょうか。気づいたらまたアップします。
そう言えば以前、
左右反対に書いても良い漢字の多くは部首が「鳥」だと書きましたが、特定の部首の漢字にこうした特徴があるのもまたおもしろいですね。漢字の成り立ちを調べていけば、このようなことが起きる所以なども、何かわかることがあるのかもしれませんね。