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父の入院

最近は薬の副作用なのか、夜なかなか寝付けないことがある。
からだは疲れているのに妙に眼が冴える。

病院では9時消灯で、体調が良くなってきてからはその早さが、かなり苦痛
だった。
同室の人も皆同じで、病気のこととかあれこれ考えて寝付きが悪かったようだ。

だから退院してきた時などは、自分のフトンに寝られるだけで最高に幸せだった。

段々と家での生活が当たり前になってくると、考える事も多くなって、フトンに
入ると妄想族になってしまう。

やはり思うの、はこの一年半のこと。・・・・・



・・・移植前、ドナーの説明を受けている時、「私の肝臓じゃ駄目ですか」
と最初に切り出したのは父だった。

結局父の年齢では無理。医師に諭されたわけだが、涙ながらに必死で訴えていた
姿が目に焼きついている。

とにかく昔から今も強い父だ。

自分が小さい頃はものすごく怖い存在だった。

農業と剣道で鍛えぬいた肉体に加え、悪を絶対許さず、といった超頑固な
性格。
自分が物心付かない頃(普通は物心付いた頃なんだろうけど)には、いつの
間にか竹刀を握らされ、星一徹程ではないが、すっかりその世界にはまり
込んでいた。

そんな父なので、自分の入院中は孫達の父親代わりとして、二世帯住宅
である我が家の大黒柱として、大活躍だった。

片道50分程の道のりを、ほぼ一日おきに見舞に来てくれていたりもした。

すっかり親子の立場が逆転していた一年半だった。


父が今日から入院する。おそらく1週間程度のことと思うので、心配する
ことでもないが。


・・・・・いろんな事を思いながら寝つけないでいると、いつの間にか
2時・3時。
病院では、一眠りして、目覚めていた時間になっている。
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