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看護師さんに感謝★

「あらっ、Mさんっ」

という声に、新聞に傾けていた目を上げると懐かしい、人懐っこい顔が。


診察までの時間を待つ間、薬を飲むのと、遅い朝食を取る為、外科病棟の
7階でくつろいでいると看護師のTさんが声を掛けてくれた。

Tさんといえば、初めてH大病院にかかった時から看護師さん。
移動になった方や辞められた方も多くなってきて、今ではそんな看護師さ
んは少なくなってきた。


普通の患者さんなら、手術をしたとしても早い人なら2週間で去っていく。

それが移植の場合だとそうはいかない。

必然的に入院期間も長くなるので看護師さんとの関わりも深くなる。

ましてや自分の場合、延べ1年間お世話になったので尚更だ。

しかも移植後数ヶ月は超不良患者でどれだけ看護師さん達に迷惑を掛けた
ことか。


脳症の為とはいえ、散々看護師さん達を困らせた事は、おぼろげな記憶と
して今も残っている。

一時はあまりに手を余した為か、妻が看護師さんから一日中付いて診てい
るように言われて、実際そうしている時期もあったくらいだ。


一年間の入院中、自分の他に、あまりこんな患者の話しは聞いた事がなか
った。



看護師のTさんといえば、小柄で童顔で、口の悪い爺さん患者から「まめ
タンク」と言われて可愛いがられていた。

そんなTさんにもどれだけ面倒を掛けたかわからない。

「まめタンク」なんて言えません。

心から感謝です。



Tさんに限らず、看護師さんみんな、あの過酷な労働条件の中、本当に頑
張っている。

みんな優しくて強い。
おっかない人もいるけどね。



会うと懐かしくて嬉しい看護師さん達。

でも患者にとってはもちろん、看護師さん達にとっても、病院で会うこと
は少なければ少ない程いいはず。

何度も入退院を繰り返していた頃、入院するたび、看護師さんと再会し、
その時のなんともいえない表情を思い出す。


患者も辛いけど、看護師さん達も辛かったんだろうな。



Tさん最後に、「元気そうでホント良かった。」
と、笑顔で去っていった。


「今度入院した時は、また宜しくお願いします。」
という言葉を飲み込んで、心から感謝したかんぞうでした。
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