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木偶の坊

とりあえず普通に食べられて、とりあえず最低限の仕事ができて、ここ数年入院することもなく、とり
あえず平穏な日々を送っていると、かつての闘病の事とか、これから迎えるかもしれない厳しい局面の
ことが頭から消し去られていた。

自分の頭の中には自動消去機能があるようで、AB型だからか、自分の都合の悪いことは忘れるように
できているようだ。



ただ、歩くのに不自由するようになった12月中旬からは、否応なしに機能麻痺に陥り、だって歩く
たびに足を気にしなければならないから自動消去機能が働かない。

仕事の忙しさにかこつけ、自動を手動に切り替え、半ば強引に忘れようとしてると、思わず足を踏み込ん
で、ぎゃっ、という痛みに襲われる。




明日のMRI検査、何かしら原因がわかれば、たとえどういう治療法になろうとスッキリするけれど、
「特に異常が見受けられない」とか言われたら、逆に困ってしまう。


運動、って言うと、現状では歩くことしかできない状況なのに、そこから歩くことさえ奪われたら、
ただの木偶の坊になってしまう。




木偶の坊、ったって、誰の何に対する役立たずかわからないけれど。




木偶の坊、の本来の意味の「あやつり人形」にだけはなりたくないけれど、病気になってしまった時点
で、病院と医師と看護師によるあやつり人形である一面は拭えない。

「あやつる」べき人が尊敬できる人なら、喜んで、安心して操られよう。


でも必ずしもそうではないだけに、そこはやっぱり自分の意思と、その為の知識の吸収だけは怠らない
ようにしていきたいものです。




木偶(でく)の坊
クリエーター情報なし
岩手県産?
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