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the days turn into months and years

ACL浦和vs城南一和(埼玉)

2007-10-26 | reds
AFCチャンピオンズリーグ 準決勝第2戦
2007年10月24日(水)19:30キックオフ
埼玉スタジアム2002
浦和レッズ 2-2(PK5-3) 城南一和

いつものように出勤のため地元の駅のホームに上がると、そこに赤い人が立っていた。ああ、彼は今日仕事しないんだなあと思った。それはそれで至極正しい姿勢のような気がする。もちろん、そうしたいのは山々だけど、みんながみんなそうできるわけではない。自分もしかり。もう大人だから。

物事にはココ!というポイントが必ずあって、それを外さないことは結構大切だったりする。今日のゲームは、まさにココ!という予感があった。そんな予感は心を躍らせる。躍った心で仕事をするのは、ほぼ不可能である。というわけで、5時に会社を出て市ヶ谷経由で浦和美園へ。徐々に南北線車内に増殖してくる赤い人たちは、みんな心が躍っているに違いない。期待、不安、決意、闘志、さまざまなものが渦巻く中、スタジアムが迫ってくる。

埼玉スタジアムのメインスタンドに入った瞬間、震えるくらいの感動がやってきた。いつものJリーグとはまったく違う空気に包まれている。すでにここは、世界を相手に戦う舞台へと変貌を遂げていたのだ。この空気を吸えただけで、本当に幸せだなあと思う。かつてJリーグの最下位争いをしていたチームは今、アジア制覇に向かって戦っている。その先には、世界も待っている。まだ選手のいないピッチを見て泣くわけにもいかないので、ジッと我慢してキックオフを待つ。

試合の入り方は悪くなかった。もっと前掛かりで来るかと思った城南一和は、意外と冷静に様子を見ている。一方の浦和も無理に攻める必要はない。お互いに相手の出方を探り合う時間が続く。1点取ったらかなり楽だろうなあとDちゃんと話していたら、その1点がいきなり入った。ワシントンのゴールは、最初のトラップで勝負あり。トラップとシュートをしっかり練習していればゴールは取れるという見本のようであった。そんなわけで、前半は意外とスムーズに終了。

後半になると、いよいよ城南一和の反撃が始まった。早々に同点とすると、今度は選手交代で一気に勝負をかけてきた。めまぐるしく攻守が変わる。この1-1からのゲーム展開は圧巻だった。これは間違いなく国内リーグのそれではない。日本のトップチームと韓国のトップチームの国際的なガチンコ対決なのである。まさにサッカーの面白さが凝縮された時間が流れている。キム・ドンヒョンのゴールで逆転を許すと、スタジアムはさらにヒートアップしていく。

ここまで見ていた限り、今日の浦和のキーマンは、ワシントンでもポンテでも達也でも闘莉王でもなく、絶対的に長谷部である。彼の持ち味は、自分で仕掛けることができるということ。ボランチの深い位置からドリブルで持ち上がる。そして、ここぞというタイムングで絶妙のスルーパスを放つ。中盤の厳しいプレスにも負けずに、的確な状況判断ができる。ここ数試合で本来のコンディションが戻ってきたようだった。ボールを取ったら、とにかく長谷部に預けろ!と叫んでいたら、その長谷部が同点ゴールを叩き込んだ。

ここから先は、もうお互い点を取るのは難しいだろう。そう思うくらい両チームとも疲労はピークに達していた。ピッチに倒れる選手も出てきたし、そろそろ限界。PK戦になることは、ある程度覚悟しなければならない。過去のPK戦にはあまり良い思い出がないのだが、今日の試合に限って、PK弱いからなあとか言ってられない。しっかり目を開けて魂を送る。ひとり決める度に飛び上がって喜ぶ。相手チームの失敗を含めて、6回飛び上がった時、浦和レッズの決勝進出が決まった。

私、日本代表は応援しない。理由は自分でもよくわからないのだが、多分、ライバルチームの選手を応援することにものすごく違和感を感じるからだと思う。そりゃあ浦和の選手が活躍するのはうれしいけど、怪我なんかしてチームに迷惑をかけないでほしいと思ってしまう。だから、日本を代表して決勝に望むという意識は毛頭ないのだ。あくまで地元のクラブチームを応援するということにこだわりたい。

さあ、みんなで力を合わせて、アジア制覇を成し遂げよう!
コメント
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