football smile

the days turn into months and years

毎日楽しいなんてことはあり得ない

2008-03-27 | reds
再びピッツバーグ・パイレーツとマイナー契約を結んだ桑田真澄は、キャンプでのインタビューでこんなことを語っていた。「1年365日、毎日毎日楽しいなんてことはあり得ない。体が動かない日もあれば、嫌な事を言われる日もある。それでも投げ続けるのは、やっぱり好きだから。もうこれでいいやって、そう思うまで投げ続けたい。」そして彼は、開幕メジャーの夢がかなうことなく引退を表明した。もうすぐ40歳になる偉大な投手は、とうとう燃え尽きたのだった。

アジア・チャンピオンという肩書を背負って望んだ今シーズンの浦和レッズは、勝てないどころか1点も取れないという状況が続いた。昨年末、クラブは監督と確執のあったワシントンを切った。そして今度はその監督を解任した。一貫性のないフロントの対応。サポーターが怒るのも無理はない。大型補強を喜んでいたはずが、実はそれは大型放出のカモフラージュに過ぎなかったということに、ようやく気がついたのだ。今のチームに小野伸二がいれば、長谷部誠がいれば、状況は違っていたかもしれない。ポンテの復帰を待っているうちに、シーズンの行方は定まってしまう。

皮肉なことに、日本代表が抜けたナビスコ杯予選でわずかな兆しが見えた。梅崎、細貝、堤といった若手がチームを活性化した。それを支えるように、山田や永井がベテランらしい働きを見せた。ゲームを作る永井の姿を見ていると、大人になったなあと涙が出そうになる。こういうことをする選手じゃなかったのになあ。最年長の岡野は、選手ミーティングを主催してチームをまとめる。生抜き選手達のこうした行動は、何物にも変えがたいクラブの財産である。

勝って勝って勝ちまくる。そんなチームを応援するのは、本当に楽しいことである。しかし、1年365日、毎日毎日楽しいなんてことはあり得ない。好調なチームを応援するのは誰にでもできるけど、不調なチームを応援できるかどうかが、実はとても大切なのだ。それはあまり楽しくないことかもしれない。それでも応援し続けるのは、やっぱ好きだから。それがサポーターってやつだから。

桑田真澄と違うのは、もうこれでいいやって、そう思うことが永遠にないというところ。サポーターは、決して燃え尽きたりはしない。
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