UEFA EURO 2012 準決勝
2012年6月28日(木)3:30キックオフ
ワルシャワ(TBS録画)
ドイツ 1 - 2 イタリア
今大会はポーランドとウクライナで共催されているユーロだけど、両国にはいささか問題が多いという記事を読んだ。フーリガンでおなじみのイングランド・サポーターでさえ入国を渋るというくらいだから、東欧諸国が抱えている感情は、我々が想像できないような複雑なものに違いない。特に人種差別に対しては、大会前から物議を醸していた。そして大会が始まってみると、その心配は現実のものとなった。人種差別行為に対して罰金を課せられた国が出てしまったのだ。
イタリアのFWバロテッリが、前半のうちに2ゴールを叩き込んで試合を決めた。2点目を決めた瞬間、彼は迷うことなくユニフォームを脱ぎ捨てた。そして、ガーナ系移民のその肌をさらし、無表情のまま凛として立ち尽くした。警告なんてどうでもいい。彼は言葉ではなく態度でその意思を示したのだ。あまりに感動的で涙が出そうになった。文句なしのスーパーゴール!でもそのプレーに感動したのかと言えば、正直なところそれだけではなかったかも知れない。
フットボールは、ただフットボールであってほしい。政治的遺恨や人種差別をスタジアムに持ち込まないでほしい。こういう感情が生まれないようになってほしい。