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the days turn into months and years

岐阜繊維問屋街

2018-05-07 | design



   

岐阜を中心に新旧様々な建築を観て回ったけど、いちばん衝撃を受けたのは、岐阜駅北口に広がる繊維問屋街だった。ハルピン街と呼ばれた歴史感、老朽化が進む建物の建築感、再開発計画等の都市感といったものは一先ず置いておいて、その場の空気に圧倒されてしまった。いやはやここは本当に日本の地方都市の駅前なのだろうか?写真で見た九龍城砦のような危うさが漂っている。朝からこんな感じなら、夜は一体どうなるのだろう。

駅前に高層タワーが建設された際、密接していた建物が撤去されたため、それまで隙間に面していた外壁がいきなり道路境界に露呈されたらしい。アーケードを歩いていると、そこかしこに脱落したコンクリート塊が転がっている。トランスむき出しの受変電設備がバルコニーに置かれている。長大なコンクリート壁面にEXP.Jらしきものは見当たらない。ここはファシリティマネージメントといった概念を超越しているのであった。

世の中、きれいごとでは説明できない魅力が存在する。大人はそれを押し隠して日々を過ごしている。でも何かの拍子にひょっこり顔を出すことがある。その瞬間、身震いをするような感動を禁じ得ないことも確かである。

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