football smile

the days turn into months and years

銀河を渡る

2019-04-16 | book

沢木耕太郎
27 SEP 2018
新潮社
Amazon.co.jp

「こことは異なるどこかへ旅をしても、やはりしばらくすればここに戻ってくる。しかし、それはここが離れがたい宿命の土地と感じられているからではなかった。どこかに行き、ここに戻ってくるたびに、ほっとするということはある。しかし、同時に、ここが、他のどこかとほとんど等価になっていくような感覚が生まれてくるのを覚えつづけてもいたのだ。」

という本を読みました。新聞の書評欄で目についたのは、装丁デザインに惹かれたからに他ならない。もう一冊「作家との遭遇」と並べると、その良さが一層引き立つ。こういうフレーム(基準となる形式)のデザインというのが、個人的にとても好きなのだ。いうわけで、2冊まとめて購入する。もちろん「深夜特急」の存在は知っていたけど未読である。沢木耕太郎に関する知識はその程度であった。あと、新幹線のシートにあるフリーペーパーに連載しているエッセイ「旅のつばくろ」は読んでいるか。

じっくりと読んでみると、なるほどよくできているなあと感心させられるものばかり。どんなに短い文章でも必ずオチがある。それが目的ではないのだろうが、なんかしっくりきて完結する。お見事としか言いようがない。

コメント
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