沢木耕太郎
30 NOV 2018
新潮社
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「私はかなりの遅筆で、締め切りを過ぎてもまだ吟味しているというようなタイプの書き手だった。そのときの私には編集者のことは視野に入っていたが、どこかに「よりよい原稿にするためなら許してもらえるはずだ」という甘えのようなものがあったにちがいない。だが、印刷所で働いている人のことまでは深く考えたことがなかった。」
という本を読みました。自分は読書スピードが遅く、かつそれほど読書時間を確保するわけでもないので、気がつくと買い溜めした本が増えているということがある。これも「銀河を渡る」と同時に購入したわりには、なかなか読み始めることがなく寝かされていた本である。作家論ということで「銀河を渡る」ほどのバリエーションはないが、 いざ読み始めてみると、これがなかなか興味深い。知っている作家もいれば、知らない作家もいるけど、きっとこういう文章を書く人なのだなあと想像できて面白い。何よりその作家の人生観や生き様のようなものも垣間見ることができる。
最近古本ばかり購入していたのだが、こうして真っさらな新刊の本を読むというのは、気持ち的に全然違うものなのだなあということがよくわかった。たまには新刊も読もう。
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