2008年8月6日(水)17:00キックオフ
秦皇島(NHK)
日本女子 2-2 ニュージーランド女子
昔は女子サッカーにまったく興味がなかった。もちろん、女子代表の試合なんて見なかったし、Lリーグ(現なでしこリーグ)の存在すら知らなかったと思う。それが今では、浦和レッズレディースのホームゲームがある日は、何はともあれスタジアムへ通うようになってしまった。そのきっかけとなったのは4年前、アテネ五輪でなでしこジャパンの試合をTVで見てからだった。あまりに情けない男子の試合にいい加減うんざりしていた時、女子の試合を見てものすごく感動してしまったのだ。そんなわけで、昨日は見学会から直帰。なでしこジャパンの北京五輪初戦を見逃すことはできない。
この先、アメリカ、ノルウェーと対戦することを考えると、ニュージーランドには絶対に勝っておきたいところだ。周知のとおり、GKが山郷から福元に代わった。柳田が左サイドバックである。浦和サポーターからするとちょっと面白くない布陣ではある。しかし、安藤、澤、宮間、阪口の中盤は、まず間違いなくすばらしい展開を見せてくれるはずだ。そして予想通り、なでしこのパス回しは圧巻で、少ないタッチでボールが回る。安藤が再三右サイドを突破する。期を見て澤が前線に飛び出す。宮間のFKは絶妙のコースへ弧を描く。しかし、今日は大野が大ブレーキ。決定的チャンスを全て決めていればハットトリックだった。
攻め込みながら得点が奪えず、逆にアンラッキーな2失点。そのまま時間は容赦なく過ぎて行く。しかし、そんな失速してしまいそうな状況でも、最後まで試合を捨てないところがなでしこである。宮間のPKで1点を返すと、残り5分を切ったところでエース澤が同点ゴールを決めた。その後もタイムアップまで怒涛の攻撃を繰り出すところもすごい。残念ながら、勝ち越しまであと少しのところでホイッスルが鳴った。格下相手のドローをどう見るかは人それぞれだと思うけど、結果だけではなく試合を見ていた人なら、きっと何かを感じたはずである。
ついさっき、男子がアメリカに敗れた。いかにも男子らしい試合を見せられた気がした。反町監督の口から出たのは、「力が出し切れていなかった」だった。どんなに完敗しても、女子の試合ではまずありえないことである。彼女たちは、常に力を出し切ることだけは怠らない。だから試合後に何かを感じることができるのだろうと思う。
何だか4年前とちっとも変わっていないなあ。