龍の尾亭<survivalではなくlive>版

いわきFCのファンです。
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佐保姫の匂い袋

2011年02月24日 23時16分29秒 | インポート
夕方、二階から外階段を下に降りようとして表にでると、懐かしい匂いがした。

甘やかな、柔らかい春の女神の香りである。

気がつけば今日はもう雨水。
寒い寒いといって、コートの襟を立てていたのが嘘のようだ。
あんなに大雪があったのも、ついこの間なのに……。

それにしてもこの春風の甘い匂いは、どこからくるのだろう?
湿度?それとも温度?それとも花粉のにおい?

それがなにからくるのかは分からないけれど、子供の頃から知っている。
行ってきまーす、といって家の扉を開け、外に飛び出した瞬間に感じる季節の変化。「今日から春だ」と、子どもごころに独り決めする日が確かに存在していた。
最近、この国の将来を憂える言説には日々事欠かないけれど、胸一杯風を吸い込むだけでこんなに豊かになれるとしたら、私たちはもう少しゆっくり歩いたり考えたりしてもいいのかもしれない。


雨水(うすい)=寒さが緩み草木が芽吹く
季節。