龍の尾亭<survivalではなくlive>版

いわきFCの応援、ソロキャンプ、それに読書、そしてコペンな日々をメモしています。

livescribeのスマートペンを使ってみた。

2016年10月22日 20時05分59秒 | ガジェット
某ジャストシステムの営業メールは結構オジサンにうれしいアイテムを誘って来るものだから、時々フラフラと購入してしまうモノがある。


livescribeのスマートペンもその一つ。
詳細はこちらを。
http://www.livescribe.com/ja/
ジャストシステムから、約一万円のセールで購入した。

要は、ボールペンの先にカメラが付いており、そのデータをスマホにBluetoothで転送してPDFとして扱ったり、あるいは自動的にOCRを通してデジタルデータとして二次利用するというもの。

だがこの性能が抜群に高いのだ。
こちらで専用ペンと専用ノートに絵や文字をふつうのノートを取るように書いていくと、ほとんどリアルタイムでその絵も文字もスマホ側に転送されて次々表示されていくのである。
この感じは長年PCや携帯端末を使ってきたオジサンほど感動的するのではないか。

こんなことか出来るんなら
「早く言ってよ」
というほどだ。

加えて、OCRの精度も圧倒的に良い。最近の高性能ぶりを知らないからのかもしれないが、これは使える、と思った。

一方、気になる点もいくつかある。

1、ペンが太い。

まあ、カメラが内蔵されているのだから当然なのだが、軸が太い。
サインをする程度のエグゼクティブが持つ万年筆程度の太さがある。

2、ノートが高い。

このシステムは、ノートに目立たないけれど細かい方眼や様々な制御のための印刷がなされている特殊なノートであるため、そのコストが高くつく。
普通の紙に印刷できそうな雰囲気もある(サイトに印刷用データがあった)のだが、かなり高精細なプリンタでないと認識が不十分で使い物にならない(私のインクジェットでは無理だった)。かなりきれいにでるレーザープリンタが必要だろう。
ラセン綴じのグリッドA4ノートが4冊で2800円弱(Amazon)。
場面によってはいいかもしれないが、これ一つあれば万能!というほどのコスパではない。

3、インクのボタが半端ではない。

水性やゲル、新世代油性インクの能力を望むのは酷だと思うが、このインク芯はちょっと何十年か前の油性ボールペンのレベルだと感じる。
国産メーカーの同サイズを代替して使えるらしいので、これは最初から買い換えた方が良い。

4、長時間の使用はかなり辛い。

これは1の軸の太さとも関連しているし、3、の旧態依然とした替え芯にも関わるのだが、基本的にボールペンとしての書き味がよろしくなく、軸の太さも不適切なため、講義を2つ(90分×2)メモしただけで、右手の親指が悲鳴を上げてしまった。

よく考えてみると、7インチタブレットをスタンドにたてられ、かつ携帯用キーボードが置ける場所なら、こんなに必死にノートを取らなくても良い。今時のキーボードはそんなに手首や指に負担がかからないので、長時間打つことも苦にならないものが多い。
10インチタブレットのカバー型キーボードが使えるなら、もはやこんな苦労はしなくてよいのだ、と分かる。

結論。
スマホや小型PCを持ち込みしにくい場所で、即刻デジタル化してデータを共有したい場合に、威力を発揮する。
そんな種類の 「会議」が、きっとまだ世の中にはあるだろう(笑)
そういう隙間のニーズをを埋める価値はそこそこあるのかもしれないが、一般的には買わなくてもよい製品だ。

最初オジサンとしてはかなり感動したけれど、もはや現代の筆記器具(ボールペン)は、書き味を圧倒的に良くしてしまった。ジェットストリームでもビクーニャでもスララでも、あるいはフリクションボールでも、高性能、高機能化している。
そんな中で、こんな風に指を酷使するペンとペン軸は、いくらデジタル化のところが高性能になっても、需要は伸びないのではないか。

最先端の替え芯を採用し、カラー3色を使えてかつ読み取ってデジタル化でき、さらにあと直径が数ミリ小さくなったら考えてみてもいいんだけどなあ。